1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:19:38 ID:cKbXkSak0
―――ルイーダ
店員「はい?」
勇者「ですから、エッチが大好きな僧侶と魔法使いをください」
店員「……どうしてですか?」
勇者「長旅になるので」
店員「意味がわかりません」
勇者「つべこべいわずにとっとと出せ」
店員「……」
勇者「剣の錆になりますか?」
店員「ひぃ……わ、わかりました。ご用意いたしますから……剣をし、しまってください……」
勇者「早くしてください。我慢できません」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:22:01 ID:cKbXkSak0
店員「あの……」
勇者「はい」
店員「せ、性別はどうされますか……?」
勇者「女に決まっているでしょう。エッチが大好きな男なんて腐るほどいます」
店員「そ、そうですか……」
勇者「早く」
店員「わ、わかりました……少々お待ち下さい……」
勇者「出来るだけ早くお願いします」
店員(はぁ……エロい僧侶と魔法使いなんて……いるのか……?)
勇者「……♪」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:25:22 ID:cKbXkSak0
―――控室
店員「すいませーん。僧侶さん、魔法使いさん」
僧侶「はーい」
魔法使い「やっと出番かしら?」
店員「あの……ひとつお伺いしてもいいでしょうか?」
僧侶「なんです?」
店員「お二人は……エロいですか?」
魔法使い「その質問の意図はなんなの?」
店員「あの……勇者さまがエロい僧侶と魔法使いをご希望でして……」
僧侶「うーん……神に仕える身としてはお答えするわけにはいきませんね」
魔法使い「私も別にエロくないけど?」
店員「ですよね……」
魔法使い「まあいいわ。とにかく勇者様に会わせてくれるかしら?」
僧侶「ですね」
店員「こ、こちらです……」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:28:41 ID:cKbXkSak0
店員「お、おつれしました」
勇者「これは……どうも、初めまして」
僧侶「あ、どうも」
魔法使い「あなたが勇者様?」
勇者「はいそうです。お二人がエロい僧侶さんと魔法使いさんですか?」
僧侶「い、いえ……」
魔法使い「私たちは特段エロいわけじゃないけど」
勇者「では普通にエロいのですね。では、旅に出ましょう」
魔法使い「ちょっと、待ってよ。どうしてエロい人を探してるの?」
勇者「旅は長いですから」
僧侶「どういうことです?」
勇者「つべこべいわずに勇者の背中を信じればいいんです。はやくこい」
魔法使い(な、なんだが強引ね……)
僧侶(こ、こわいです……)
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:31:03 ID:cKbXkSak0
―――街道
勇者「……」
僧侶「(何も喋りませんね)」
魔法使い「(うん……少し不気味だわ)」
勇者「あ、モンスターですよ」
僧侶「あ、はい!」
勇者「―――はい、倒しました」
魔法使い「え……」
勇者「さあ、行きましょう」
僧侶「……」
魔法使い「ま、まあ……よくあることよね。前衛だけで戦闘が終わるのは」
僧侶「で、ですね」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:34:19 ID:cKbXkSak0
勇者「あ、モンスターが出ましたよ」
僧侶「数が多いですね……がんばります!」
魔法使い「ええ!私の呪文で―――」
勇者「―――はい、殲滅しました。では、行きましょう」
僧侶「あー……」
魔法使い「ちょっと!!」
勇者「なんですか?」
魔法使い「……あの、言いにくいんだけど……その、私達っているの?」
勇者「いります」
僧侶「で、でも……複数の魔物を一瞬で倒しちゃうぐらいだったら……別に一人でもよくないですか?」
勇者「貴方達が必要なんです。文句でもあるんですか?この場で裸にしますよ?」
魔法使い「なっ……!?」
僧侶「ひっ……」
勇者「さ、行きましょう」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:37:45 ID:cKbXkSak0
―――街
勇者「よし。今日はここで一泊しましょう」
僧侶「あ、はい……」
魔法使い「……」
勇者「どうかしましたか?」
魔法使い「いえ、別に……宿、探してくるわ」
僧侶「あ、私も行きます!!」
勇者「分かりました。では、自分は買い出しに行きます」
魔法使い「え、ええ。お願い」
僧侶「はい……」
勇者「では、宿が見つかったら商店のほうまで来てください。待ってますから」
魔法使い「ええ、了解したわ」
僧侶「……はぁ……なんだか、怖いですね……」
魔法使い「ええ、無表情だし……何考えてるのかしら?」
僧侶「うまくやっていく自信がありません……」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:40:42 ID:cKbXkSak0
―――商店
店員「いらっしゃいませー!」
勇者「バイブはおいてますか?」
店員「バイブ?」
勇者「はい」
店員「いや、そういう店じゃないんですよ……」
勇者「この店は屑ですね」
店員「な……!?」
魔法使い「勇者さまー」
勇者「はい」
僧侶「宿、見つかりましたよ」
勇者「流石ですね」
魔法使い「そんなことないわよ。こんなの子どものおつかいじゃない」
僧侶「は、はい……」
勇者「ところで僧侶さんは胸が大きいようですが、感度は良好ですか?」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:44:06 ID:cKbXkSak0
僧侶「え……!?」
勇者「どうですか?」
僧侶「いや、えっと……」
魔法使い「ちょっと、勇者様!!こんなところでなんてことを訊いているの!?」
勇者「……」
魔法使い「な、なに……?」
勇者「魔法使いさんは貧乳のようですから、感度はいいのでしょう?」
魔法使い「はぁ!?」
勇者「自分、おっぱいフェチなもんで」
僧侶「あ……あの……なにを言って……」
勇者「おっぱいが好きなんです。女性のおっぱいが」
魔法使い「……」
勇者「……」
僧侶「へ、へんたい……」
勇者「変態?勇者を侮辱とはいい度胸です。今日の晩は覚悟してください。精神を崩壊させてあげます」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:47:42 ID:cKbXkSak0
僧侶「えぇ!?」
魔法使い(眼が本気だ……)
勇者「……では、僧侶さんを壊すためのバイブを探しましょう」
僧侶「や、やめてください!!」
勇者「今更命乞いですか?」
僧侶「そ、そういうわけでは……」
勇者「では、行きましょう」
魔法使い「あの、勇者様?」
勇者「はい?」
魔法使い「そんなことをされるならアナタと同行できないわ」
勇者「何故です?自分は強いです。貴方達の身の安全は保障されたようなものですよ?」
魔法使い「確かに私たちは勇者様のために存在しているようなものだけど、体まで売るつもりはないわ」
僧侶「魔法使いさん……」
勇者「意味が分かりません」
魔法使い「分かりなさいよ!!」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:52:06 ID:cKbXkSak0
勇者「弱い勇者と一緒に旅をして苦労するより、強い勇者と一緒に旅をして楽して夜は気持ちよくなるほうがいいのではありませんか?」
魔法使い「嫌よ」
勇者「そうですか……」
僧侶「ご、ごめんなさい……勇者様」
魔法使い「謝らなくていいから」
勇者「……分かりました。なら、結構です」
僧侶「え?」
勇者「帰りましょう。ルイーダまでお送りします」
魔法使い「……そうして」
勇者「はい、どうぞこちらへ」
僧侶「……あ、ありが―――」
勇者「隙あり(モミモミモミ」
僧侶「ひゃああああ!!!!!」
魔法使い「こら!!」
勇者「やっぱり、良い胸ですね。自分にとって至高のおっぱいです」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:55:08 ID:cKbXkSak0
魔法使い「僧侶、こっちにきて!!」
勇者「あ……」
僧侶「あぅぅ……」
魔法使い「もういいわ!私達だけで帰るから!!」
勇者「いいんですか?もうすぐ夜になりますよ?強い勇者がいたほうが安全ですよ?」
僧侶「キメラの翼を買って帰ります……」
魔法使い「ええ、そうするわ」
勇者「その手がありましたか。うっかりしていました」
僧侶「……そ、それでは」
魔法使い「もう会うこともないと思うけど、それじゃあね」
勇者「はい。わかりました。さようなら」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 19:58:13 ID:cKbXkSak0
―――翌日 ルイーダ
戦士「へえー、そんな勇者様がいるんだぁ」
魔法使い「アナタも気を付け方がいいわよ?ナイスバディなんだから」
戦士「そうだなぁ。気を付けるよ、ありがと」
僧侶「でも……最後、どことなく寂しそうでしたね」
魔法使い「もういいでしょ、あんな人のこと」
僧侶「……そうですね」
店員「あ、あのー……戦士さん、いますか?」
戦士「んー?いるよー」
店員「勇者さんが、お呼びです……」
戦士「お!マジで!やったー!」
店員「で、あの、つかぬことをお伺いしますが……戦士さんはエロいですか?」
戦士「はぇ?」
僧侶「まさか!?」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:02:50 ID:cKbXkSak0
勇者「……♪」
店員「(昨日の勇者さんです……)」
僧侶「(やっぱり……)」
戦士「(あれが?結構かわいいじゃん)」
魔法使い「(外見だけはね。中身は淫獣よ)」
店員「(どうします?断ります?)」
戦士「(でも、昨日の今日で来るってことは仲間が本当にいないんじゃないか?)」
僧侶「(そうですね……ここはいわば傭兵を雇うところですし)」
魔法使い「(あんな屑、誰もついてくるわけないじゃない)」
戦士「(でもなぁ……可哀想じゃないか?)」
魔法使い「(本気で言ってるの!?)」
戦士「(まあ、ちょっと話すだけならいいだろ。行ってくる)」
魔法使い「(あ、ちょっと!!)」
戦士「どーも、勇者!あたし、戦士だよ!」
勇者「……おー……」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:06:13 ID:cKbXkSak0
戦士「なあ、ちょっと話さないか?」
勇者「ピロートークですか?構いませんよ。では、宿の手配を」
戦士「あ、いや。ここで話そう」
勇者「そうですか。残念です」
戦士「座って」
勇者「はい」
戦士「……」
勇者「……胸、おっきいですね」
戦士「あんがと。でもさ、肩こってたいへんなんだよねー」
勇者「そうなんですか?」
戦士「うん。あと、戦いでは邪魔になったりするときもあるし」
勇者「大変ですね。揉んであげます」
戦士「い、いや。いいよ、座ってて」
勇者「遠慮せずに。自分と戦士さんの仲じゃないですか」
戦士「初対面じゃないの?」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:10:11 ID:cKbXkSak0
勇者「自分的には前世で結婚して胸を揉んでいたと思ってます」
戦士「ふーん……なんで胸に拘ってんの?」
勇者「おっぱいってすごくないですか?」
戦士「知らんけど」
勇者「夢が詰まってる気がします」
戦士「そうかな?」
勇者「はい」
戦士「あたしを仲間にして魔王を倒すんでしょ?おっぱいって関係なくないか?」
勇者「魔王など、自分にしてみれば赤子も同然です。自分の力ならば恐れることはありません」
戦士「じゃあ、仲間なんていらなくないか?」
勇者「旅は長い。夜のお供も必要だと思いませんか?というか、早く行きましょう」
戦士「え?」
勇者「ほら、立ってください」
戦士「うわぁぁ!!!!胸をつかむなぁぁ!!!!掴むなら手だろ!!!!」
勇者「これはうっかり」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:13:55 ID:cKbXkSak0
戦士「……もう」
勇者「掴み易かったので」
戦士「ありえねえよ……」
勇者「では、改めて行きましょう」
戦士「……」
魔法使い「ほら、いわんこっちゃない。この人と話すだけ無駄よ」
勇者「あなたは……どうも」
僧侶「勇者様……」
勇者「僧侶さん、こんにちは。ご機嫌いかがですか?」
魔法使い「早く私たちの目の前から消えて」
勇者「……何故?」
魔法使い「アナタについていく人はここにはいないからよ」
勇者「……そうですか」
僧侶「……勇者、さま……えっと……」
勇者「―――では、仕方ありません。諦めます。一人で魔王を倒すとしましょう」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:18:47 ID:cKbXkSak0
戦士「え……一人でいくのか?」
勇者「はい」
僧侶「だ、大丈夫なんですか?」
勇者「多少の心配はありますが、無視できる程度です」
戦士「でも、一人は……色々と大変じゃないか?」
勇者「平気です。孤独にはなれていますから」
魔法使い「……どういう意味よ?」
勇者「……勇者になるために、幼少から辛い訓練を受けてきました。そのため、自分には友人と呼べる人はいません」
僧侶「……」
勇者「ですから、一人でも魔王を倒せるように16年間必死に己を磨いてきました」
戦士「そうなのか……」
勇者「実際、一人で旅もしました。しかし、旅立ってから三カ月目で気がついたのです」
僧侶「何をでしょうか?」
勇者「……一人の夜は寂しい。色んな意味で」
魔法使い「一言余計よ」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:23:03 ID:cKbXkSak0
勇者「だから、こうしてエロい人を探していました」
戦士「いましたって……」
勇者「魔法使いさんの一言で目が覚めました。自分の私欲のために仲間を得ようとするのが間違いだったのです」
僧侶「勇者様……そんな……」
勇者「自分はこれから独りで旅に出て、独りで冒険をし、独りで宿に泊まり、独りで魔物と戦い、独りで怪しげな洞窟に入り、独りで魔王に挑みましょう」
魔法使い「……」
勇者「それでは、みなさん。さようなら」
僧侶「……」
戦士「……」
勇者「……では」
魔法使い「……」
勇者「……さようなら」
僧侶「……」
勇者「……御機嫌よう」
魔法使い「早く行け」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:27:40 ID:cKbXkSak0
僧侶「―――行ってしまいましたね」
戦士「……魔法使い、言いすぎじゃないか?」
魔法使い「なんでよ。あれぐらい言わないと……だって……」
僧侶「勇者様にも事情があったじゃないですか」
戦士「だよなぁ……言動が変だし無表情だからちょっと引いちゃったけど、根は普通なんじゃないか?」
魔法使い「でも……」
店員「あの……」
僧侶「はい?」
店員「実は、あの勇者さん、他のルイーダでも仲間を探しまわっていたみたいです」
戦士「そうなのか?」
店員「ええ、独り旅をしている勇者には気を付けろと他店から連絡が来ました」
戦士「……エロい奴がそこまでほしいのか」
僧侶「……よし!!」
魔法使い「僧侶?」
僧侶「決めした!!私、勇者様に付いて行きます!!」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:31:52 ID:cKbXkSak0
魔法使い「何言ってるの?」
僧侶「このままじゃ、勇者様が可哀想です!!」
戦士「だよなぁ……」
魔法使い「ちょっと、まって!!貴方達は情に流されてるだけよ!?」
僧侶「しかし……」
魔法使い「あの話だって本当かどうか……」
戦士「ま!騙されたときはそのときでいいんじゃないか?」
魔法使い「ちょっと!」
戦士「あたしは勇者の言葉に嘘はないと思う。まあ、頭悪いから人を疑うのが苦手なだけだけどな」
僧侶「わ、私もです!」
魔法使い「何かあってからじゃ遅いのよ!?」
戦士「別に襲われてもなにもないだろ。胸を揉まれるぐらいなら断りさえ入れてくれればいいし」
魔法使い「正気!?」
僧侶「私は行きます!勇者様を追いかけないと!!」
魔法使い「ちょっと待ちなさい!!」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:35:39 ID:cKbXkSak0
―――街 入口
勇者「……薬草、毒消し草……キメラの翼……これだけあれば心配はないでしょう」
勇者「―――いざゆかん!ユートピア!!」
僧侶「――勇者さまー!!」
勇者「え?」
僧侶「はぁ……はぁ……あの、わ、わたしも連れていって、くだ、さい……はぁ……」
勇者「そんなに鼻息を荒くして……すぐに宿を」
僧侶「い、いえ……そういうことではないので……・はぁ……はぁ……」
勇者「残念です」
戦士「ゆうしゃー、あたしもつれてってくれー!!」
勇者「おっぱいさん」
戦士「戦士だ!!」
勇者「これは、失礼」
魔法使い「はぁ……はぁ……まってたら……はぁ……」
勇者「あなたまで……どうかされたのですか?」
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:40:14 ID:cKbXkSak0
僧侶「私達、勇者様の付いて行くことにしました!」
戦士「これから頼むな」
勇者「そ、そんな……体が持ちません……」
戦士「何を想像してんだよ」
勇者「魔法使いさんもですか?」
魔法使い「む……わ、私は僧侶と戦士の身を守るためについていくだけよ!アナタのためじゃないわ!」
勇者「そうですか。ありがとうございます」
魔法使い「ちょっと!良い様に解釈したでしょ!?」
僧侶「勇者様、準備は整ってますか?」
勇者「はい。あ、しかし、一つだけ必要なものができました」
戦士「お、なんだ?買いに行こうぜ」
魔法使い「バイブでしょ?そんなの必要ないわ」
勇者「そうですか。それは遺憾の意を表明します」
戦士「よくわかったな」
魔法使い「う、うるさいわね。ほら、早く出発するわよ!!」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:43:17 ID:cKbXkSak0
―――街道
勇者「……」
戦士「勇者って喋らないのな」
勇者「いえ、何か話題があるのでしたら喜んでおっぱいに顔を埋めるつもりです」
戦士「アホか」
勇者「いいえ、勇者です」
戦士「そういう意味じゃねーよ」
僧侶「あ、あの勇者様?」
勇者「は」
僧侶「えっと……好きな物ってなんですか?」
勇者「おっぱいです」
魔法使い「そこはしっかりしてるのね……」
戦士「嫌いな物は?」
勇者「……男の人、ですかね」
僧侶「そうなんですか?」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:46:53 ID:cKbXkSak0
勇者「はい」
戦士「なんでまた?」
勇者「男の人って……おっぱい固いじゃないですか」
僧侶「まあ、そうですね」
勇者「だから嫌いです」
魔法使い「……それだけ?」
勇者「何がですか?」
魔法使い「別に」
戦士「食べ物で好き嫌いはないのかよ」
勇者「そうですね……特に。あ、でも僧侶さんの唾液とかは好きです」
僧侶「だえ……!?」
魔法使い「ちょっと!!何言ってるのよ!!!」
勇者「え?」
戦士「……勇者って自分の正直だな……嫌われるのが怖くないのか?」
勇者「……不快にさせたなら謝ります。何分、16年間両親以外と会話したことがないもので」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:51:44 ID:cKbXkSak0
僧侶「あ……」
戦士「わ、わりぃ……」
勇者「どうかされたのですか?」
魔法使い「両親以外と会話したことがないって……本当に?」
勇者「はい。ですから、こうして他人と喋るのが苦手なんです」
魔法使い「苦手って……」
勇者「どうしたら好かれるのか、何を言えば嫌われるのか。自分には判断できません」
僧侶「勇者様……」
勇者「ですから、そんな自分でもついてきてくれる人をずっと探していました」
戦士「そうだったのか……だから、偽らずにエロい人って条件を……」
魔法使い「ま、まあ、確かに下心を隠して仲間を選ぶ人もいるにはいるけど……それにしたって」
僧侶「―――良いと思います!!それすごいことですよ、勇者様!!」
勇者「なにがでしょう?」
僧侶「だって、普通はそこまで言えませんよ。誰しも嫌われるのが怖いですから」
114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 20:55:57 ID:cKbXkSak0
勇者「そうですか。それはつまり今から僧侶さんの胸を揉んでもいいと?」
僧侶「いえ……そういうわけじゃ……」
魔法使い「僧侶が言ったのは、自分に正直なことは大変素晴らしいってこと。胸を揉んで言いなんて言ってない」
勇者「む……難しいですね」
戦士「まあまあ。いいじゃねえの」
僧侶「あの、勇者様?」
勇者「は」
僧侶「女の子の胸を急に揉むのはいけないことです。それでは女の子に嫌われてしまいますよ?」
勇者「それは困りましたね。でも、自分はおっぱいを心いくまで堪能したいのですが」
戦士「そういうことを口にするなってことだよ」
魔法使い「そんな言われ方されたら誰も揉ませてくれないわ」
勇者「では、どうすれば?」
僧侶「どうすればって……」
勇者「どうかご伝授のほどをお願いします」
戦士「おいおい!こんなことで頭を下げる奴があるか!!」
117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:00:03 ID:cKbXkSak0
魔法使い「馬鹿。そういうことするから嫌われるの」
勇者「では、みなさんは自分のことが既にお嫌いなのですか?」
戦士「え……いや、そういうわけじゃないけど、な?」
僧侶「はい。私はむしろ、好きになりつつありますよ?」
勇者「おお。では、早速」
僧侶「ひゃぁあん!!」
魔法使い「やめなさい!!!」
勇者「どうしてですか?どうしておっぱいがそこにあるのに……この手で揉みたい……」
魔法使い「だから……はぁ……もういい」
戦士「とりあえず、あんまり揉ませてって言うのはダメだ。どうしても我慢できなくなったらあたしに言え」
勇者「では、揉ませてください」
戦士「だから!どうしても我慢できなくなったときだよ!!」
勇者「今が正にその時なのですが」
戦士「ちょっとは辛抱しろ!!」
勇者「わかりました。揉むためには辛抱することも必要なのですね」
121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:03:37 ID:cKbXkSak0
―――街 宿屋
魔法使い「ふう……疲れた」
戦士「魔物に襲われた所為もあるけど……」
僧侶「勇者様の攻撃が怖かったですね」
勇者「どの辺が?」
魔法使い「そりゃ、魔物を倒すたびに後ろから胸を鷲掴みにしようとするからよ」
勇者「いけませんか?」
戦士「だから、我慢しろってば」
勇者「わかりました。きをつけます。しかし、人間の三大欲求には―――」
魔法使い「はいはい。もういいから。アナタのおっぱい持論はもういいから」
勇者「そうですか」
僧侶「さて、今日はもうお風呂に入りましょうか」
勇者「そうですね」
戦士「うし」
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:07:09 ID:cKbXkSak0
―――大浴場
戦士「おー!ひろいなー!!」
魔法使い「ちょっと、前ぐらい隠しなさいよ」
戦士「なんで?窮屈だろ?」
魔法使い「はしたないわね」
僧侶「それにしても戦士さんの胸……すごい……」
戦士「邪魔なだけだな」
魔法使い「なら分けてよ」
戦士「分けてやりたいぜ」
魔法使い「くっ……!!」
僧侶「とにかく疲れを取りましょう」
戦士「そーだな。へっへーん!いちばーん!」
魔法使い「ちょっと!ちゃんと体を洗ってから―――」
勇者「すいません。一番は自分です」
戦士「うわぁああああ!!!!」
139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:10:45 ID:cKbXkSak0
勇者「どうも、勇者です」
魔法使い「ちょっと!!なにしてんのよ!!!」
僧侶「あわわわわわ……」
勇者「みなさんがお風呂に向かったので、ルーラで一足早く」
戦士「お前!!」
魔法使い「早く出なさい!!!」
勇者「それは無理です」
魔法使い「なんでよ!!!」
勇者「他のお客さんもいます。今ここで自分が湯船からあがってしまうと勇者としての威厳が損なわれます」
僧侶「……それは、あの、心配しなくても」
戦士「じゃあ、ルーラで戻れよ!!男湯に!!」
勇者「ルーラは一度行ったところにか行けません」
魔法使い「アナタ!!先に女湯にきてたの!?」
勇者「はい」
僧侶「……どうします?」
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:14:42 ID:cKbXkSak0
勇者「そもそも、どうして私が男湯にいかねばならないのですか?」
戦士「……いや、なんでって……」
僧侶「あの……男の人は……」
勇者「……?」
魔法使い「……まって。アナタ、立ちなさい」
勇者「それはできません」
魔法使い「いいから立ちなさい」
勇者「嫌です」
戦士「どうして立てないんだ?」
僧侶「というか、あまり立って欲しくないですけど……」
魔法使い「いいから!!ほら!!」
勇者「あああ、勇者としての威厳―――」
戦士「……!?!」
僧侶「な……!?」
魔法使い「……アナタ……女だったのね」
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:18:16 ID:cKbXkSak0
勇者「……」
戦士「おいおい……」
僧侶「あの……なんで黙って……」
勇者「やっぱり……そうなんですね」
魔法使い「は?」
勇者「……自分、男として育てられてきました」
魔法使い「男って……親に?」
勇者「はい。友人もいなかったため、ずっと自分は男だって思っていました」
魔法使い「……それで、女の人が欲しかったわけ?」
勇者「……」
戦士「とにかく上がろう。事情がありそうだ」
僧侶「ですね」
魔法使い「……」
191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:23:15 ID:cKbXkSak0
―――部屋
勇者「親は勇者は男でなくてはいけないと、しきりに言っていました」
僧侶「確かに歴代の勇者様に女の人はいませんね」
戦士「ふーん……勇者の家系に生まれたのが女の子だったのか」
勇者「恐らく」
魔法使い(もしかしてこの人の両親はそれを隠すために誰とも接触させようとしなかったのかしら?)
勇者「初めは男の勇者として旅に出ました。そのときは仲間も男の人がいいだろうと思い、男の人たちと旅をしたんです」
戦士「でも、ずっと一人だって……」
勇者「……」
魔法使い「そういうことね。ま、思い出したくないでしょうから話さなくて結構よ」
僧侶「え?え?」
魔法使い「とにかく、そのときに自分の体に疑問をもったんでしょ?」
勇者「はい」
魔法使い「それで女の人がどんな体をしているのか知りたくて、裸になってくれる人でも探してたわけ?」
勇者「左様」
203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:27:32 ID:cKbXkSak0
戦士「……」
魔法使い「で、満足した?」
勇者「はい。やはり自分は女だったようですね」
僧侶「勇者様……」
勇者「しかし、不思議です。自分の体は女なのに、どうしてもそれを認めることができません」
魔法使い「……まさか、今でも欲情してるわけ?」
勇者「は」
僧侶「うぅ……」
戦士「まあ、女ならいいじゃん。いくらでも揉ませてやるよ」
魔法使い「こらこら!!」
勇者「本当ですか。これは感謝の極み」
僧侶「……でも、これからは少し安心できますよね?」
魔法使い「……まあ、ね……」
勇者「……(モミモミモミ」
戦士「無表情で揉まれるとこえーな」
212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:31:05 ID:cKbXkSak0
―――深夜
魔法使い「……すー……」
勇者「……」
魔法使い「……う……」
勇者「……」
魔法使い「!?!!?」
魔法使い「……気の所為……?」
魔法使い「胸を触られたような気がしたんだけど……」
勇者「どうも、勇者です」
魔法使い「きゃぁああああ――――むぐぅ!?」
勇者「すいません。騒がないでください」
魔法使い「……なんのつもり?」
勇者「あの、女の人の体をもっと詳しく知りたいと思いまして」
魔法使い「……」
勇者「では、下から……おぉ」
223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:35:13 ID:cKbXkSak0
魔法使い「やめろ!」
勇者「うぐ!?―――痛い」
魔法使い「女だからって許されることじゃない」
勇者「どうなんですか?」
魔法使い「ええ」
勇者「そうですか……すいません」
魔法使い「今でも自分のことを男だって思ってるの?」
勇者「はい。できれば」
魔法使い「あっそ……この旅が終わったらどうする気?」
勇者「……どういうことですか?」
魔法使い「アナタは男として生きていくのか、それとも女として生きていくのかってことよ」
勇者「……なるほど。考えもしませんでした」
魔法使い「どっちも辛いでしょうけどね」
勇者「……自分は……女でいたくありません」
魔法使い「……どうして?」
232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:39:19 ID:cKbXkSak0
勇者「女でいたら……男の人が怖いからです」
魔法使い「……」
勇者「あの欲望に満ちた瞳がいまでも忘れられません……」
魔法使い「そう、大変だったわね」
勇者「もしこのまま魔王を倒しても、きっといつまでも街を歩けないと思います」
魔法使い「男の人が怖いから?」
勇者「はい」
魔法使い「そっか……」
勇者「……できれば男になりたいです」
魔法使い「男に……か」
勇者「そうすれば男の人に襲われることも―――」
魔法使い「……女に襲われるかもしれないわよ?」
勇者「な、んですって……!?!」
魔法使い「アナタ、男になってもきっとかわいいままだもの」
勇者「そ、んな……死ぬしか、ないのでしょうか……?」
239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:44:14 ID:cKbXkSak0
魔法使い「……」
勇者「あぁ……」
魔法使い「静かに暮らせばいいじゃない」
勇者「え……?」
魔法使い「誰も知らない場所で、誰にも何も言われない場所でね」
勇者「……それは男ととしてですか?」
魔法使い「それはアナタが決めなさい」
勇者「……はい」
魔法使い「胸を揉むな!!」
勇者「あ、すいません。でも、魔法使いさんの言う通りですね」
魔法使い「何が?」
勇者「自分は勇者です。誰にも流されることなく意思を貫かねば」
魔法使い「その調子、その調子」
勇者「では、続きを」
魔法使い「やめて!!」
242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:47:14 ID:cKbXkSak0
―――翌日
勇者「―――よし!!」
戦士「どうした?やけに気合い入ってるな」
勇者「……戦士さん。すいません」
戦士「は?」
魔法使い「おはよー、どうかしたの?」
勇者「魔法使いさんでもないんです」
魔法使い「何が?」
僧侶「ふわぁぁ……おふぉよーござい―――」
勇者「僧侶さん!!」
僧侶「はぇ?」
勇者「―――自分、いつか必ず男になります」
僧侶「はい」
勇者「その時は、結婚してください」
僧侶「はい、いいです……いや、ダメです」
247: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:50:57 ID:cKbXkSak0
勇者「きっと男になる方法はあると思うんです」
僧侶「そ、そういうことを言ってません……」
戦士「おいおい、いきなりどうしたんだよ」
勇者「自分、女であることを捨てました」
戦士「今日から男として生きていくのか?」
勇者「はい」
僧侶「それはご立派ですけど……」
勇者「魔法使いさんのおかげです」
魔法使い「……いや」
勇者「僧侶さん、女の子を4、5人産んでください」
僧侶「え、いや……」
勇者「お願いします。後生ですから」
僧侶「頭をあげてください!!」
戦士「……ま、どうでもいいけど、早く出発しようぜ」
魔法使い「……そうね。こんなことじゃあいつまでも魔王の城にはたどり着けないし」
253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:55:27 ID:cKbXkSak0
―――魔王城
ドラゴン「魔王様ー」
魔王「……」
ドラゴン「魔王様?」
魔王「……」
ドラゴン(しまった……瞑想中だったか)
魔王「……」
ドラゴン「おやつのプリンはここに置いておきますね」
魔王「……プリン!?!」
ドラゴン「わぁ!?」
魔王「よこせ!!はやく!!!」
ドラゴン「ど、どうぞ……」
魔王「……して、何用だ?」
ドラゴン「あ、はい。中間報告です。ここまでの勇者討伐人数は50を超えました。そろそろ魔王様に刃向う勇者は一掃できることでしょう」
魔王「そうか……もうすぐだな。我の野望が実現するまで……ふふ……あーっはっはっは……ふぅ……おしっこ」
263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 21:59:28 ID:cKbXkSak0
ドラゴン「―――あ、おかえりなさいませ」
魔王「そろそろ人間側も勇者を育てても無意味であると思い始めているのではないか?」
ドラゴン「そうであればいいのですがね」
魔物「魔王様!勇者一行の生き残りを連れてお参りました」
魔王「ほお。通せ」
魔物「はは。―――こっちだ!!」
武道家「く……」
商人「うぅ……いたい……」
盗賊「……っち」
魔王「ほお……全員女とな?」
魔物「はい」
魔王「……おい」
武道家「……なんですか」
魔王「勇者は男だったのか?」
武道家「……そ、そうですけど?」
265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:04:12 ID:cKbXkSak0
魔王「……で、勇者はどんな感じだった?」
武道家「ど、どんな感じって……別に……」
魔王「おい。調べたか?」
魔物「ははっ。勇者は男。19歳。村人の証言によれば夜な夜な宿屋から卑猥な声が漏れていたとのことです」
武道家「……」
商人「な、なんで……そんなこと……」
魔王「勇者は真に愚か者ばかりだな」
盗賊「な、なにが言いたい……?」
魔王「ふん……我の望みはただ一つ」
武道家「望み……?」
魔王「この世をメスで埋め尽くすことだ!!わっはっはっはっは!!―――ふう」
ドラゴン「疲れるなら高笑いはやめたほうが」
魔王「馬鹿!魔王っぽさはここでしか生まれないだろ!!」
武道家「メスで埋め尽くすって……なんでそんなこと……」
魔王「男なんていらん!!」
271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:08:49 ID:cKbXkSak0
武道家「……」
魔王「あんな汚らわしい生き物、魔物にもいらん」
商人「あのぉ……じゃあ、どうやって繁殖を……?」
魔王「……生まれてくるとき、全ての生命は女性である」
盗賊「は?」
魔王「なんか余計なものがくっついて男になっちゃうわけだ……」
商人「……?」
魔王「何が言いたいかというと、この世はメスだけでも成り立つのではないかってことだ」
武道家「あの」
ドラゴン「はい」
武道家「魔王さん、大丈夫ですか?」
ドラゴン「まあ、魔王様は極度の男嫌いでして」
武道家「はぁ」
ドラゴン「男の勇者と一行は皆殺し。女はこうやって保護してるんです。自分の目指す女帝国のために」
武道家「……」
279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:13:55 ID:cKbXkSak0
盗賊「そんなことしても繁殖はできないだろ」
魔王「ふん。甘いな。我は魔王。いくらでも繁殖できる」
武道家「どうやって……?」
魔王「我が認めた男だけを飼う」
商人「一人の男をここで?」
魔王「そうだ」
武道家「でも、男ですよね?男は皆殺しなんじゃ……」
魔王「多分、世界には一人くらいいるだろう」
盗賊「……」
魔王「―――男のような女がな」
武道家「……」
ドラゴン「さて、この者たちは例の場所へ?」
魔王「ああ、頼む」
武道家「……こんな奴に人類は負けそうなの……・?」
魔王「あーっはっはっはっは……ふう……」
281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:17:16 ID:cKbXkSak0
―――数週間後 洞窟
勇者「僧侶さん、足元に注意してください」
僧侶「あ、はい」
勇者「そして結婚してください」
僧侶「言い飽きないんですか?」
勇者「全く」
僧侶「うぇ」
戦士「なあ、勇者を男にする方法でも考えたほうがいいんじゃないか?」
魔法使い「僧侶のために?」
戦士「おう」
僧侶「もう、やめてくださいよ」
勇者「僧侶さん、どちらへ。結婚は?」
僧侶「し、しつこいです!!」
勇者「しかし、こういうことは早めに決めておいた方が」
僧侶「魔法使いさーん、たすけてー」
283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:21:00 ID:cKbXkSak0
―――街
勇者「僧侶さん、街です。教会に行きましょう」
僧侶「ちょ……腕をひっぱらないで……」
勇者「さあ、誓いの新婚初夜です」
僧侶「色々はしょり過ぎ……」
魔法使い「もう……」
ザワザワ……
戦士「ん?なんか向こうに人が集まってるな」
魔法使い「なにかしら?」
勇者「きっと僧侶さんと自分のために式を―――」
僧侶「い、いい加減にしてください!!」
戦士「何があったんですか?」
町人「あ……それが……」
戦士「……おい、これって……!!!」
僧侶「う、そ……人が死んでる……!?」
286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:25:15 ID:cKbXkSak0
町人「この人、数日前にここに滞在していた勇者様なんだ」
戦士「勇者……?」
勇者「はい、自分が勇者です」
魔法使い「いや、この遺体のほうだから」
僧侶「……私が埋葬しましょう」
勇者「お手伝いします」
僧侶「すいません」
勇者「にしてもむごい。股間を槍で一突きとは」
戦士「……」
勇者「これが男の末路……むむ……決意が揺らぎそうです」
魔法使い「普通はこんな末路にはならないけどね」
勇者「それではこの方を弔いましょう」
僧侶「はい」
勇者「えーと、手を合わせるんですよね……よいしょ」
僧侶「ひゃあああああ!!!!私の胸にあわせないでください!!!」
291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:30:52 ID:cKbXkSak0
―――宿
勇者「それにしても勇者がやられるとは……これはこの先、ちょっとだけ本気にならないと」
魔法使い「ちょっとなの?」
戦士「これまであたしたちが倒した魔物の合計は勇者の一割にも満たないからな」
僧侶「それだけは助かってますけど……」
勇者「ええ。自分、最強を自負しています」
戦士「そりゃ、心強いわ」
僧侶「ですが、魔王の城も近いようですから、これからは勇者様一人では厳しいかもしれません」
戦士「だな」
勇者「そうでしょうか?自分は戦士さんや魔法使いさんはともかく、僧侶さんには指一本触れさせない自信があります」
魔法使い「いや、私達も守りなさい」
勇者「しかし」
僧侶「み、みなさんを守ってください……」
勇者「僧侶さんがそういうなら……結婚しましょう」
僧侶「嫌です!!」
295: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:36:08 ID:cKbXkSak0
―――山
魔法使い「はぁ……はぁ……」
戦士「大丈夫か?」
魔法使い「え、ええ……」
僧侶「あの……降ろしてください。おんぶしてもらわなくても結構ですから……」
勇者「大丈夫です。自分、力ありますから」
僧侶「いや……」
戦士「ついに見えてきたな……あれが魔王の城か」
魔法使い「そうね」
勇者「よし。走ります」
僧侶「あがががが……!!!!ちょ!!揺れます!!」
勇者「自分の背中に僧侶さんの夢が擦れて、心地いいです」
僧侶「何言ってるんですか!?!」
戦士「おい!油断だけは―――」
ドラゴン「―――ここまで来る者がいるとは……さては勇者だな?」
301: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:40:33 ID:cKbXkSak0
勇者「む……トカゲの知り合いはいないのですが」
ドラゴン「私はドラゴンです」
勇者「これは失礼。なんか似てたもので」
ドラゴン「無礼ですよ」
勇者「非礼をお詫びします。しかし、魔物に下げる頭はもっていません。ご了承ください」
僧侶「あの……降ろしてください……」
勇者「はい、どうぞ」
僧侶「あ、ありがとうございます……」
ドラゴン「変わったお人ですね……」
勇者「褒めないでください」
戦士「ドラゴンか……こいつは流石に総力戦だな」
魔法使い「ええ、そうなるわね」
ドラゴン「ふふ……人間風情が私に勝てるとでも?」
勇者「やってみなければ、わかりません。女が男になる可能性もどこかにあるはずです」
ドラゴン「イマイチよくわかりませんが、覚悟してくださいね?―――ゴォォォォォォン!!!!」
309: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:46:24 ID:cKbXkSak0
勇者「―――安心してください。5割の力で戦いました。死にはしません」
ドラゴン「が……なんて強さ……!?」
戦士「一太刀で……倒しやがった……魔物の中でも最上級クラスのドラゴンを……」
僧侶「しかも5割って……」
魔法使い「アナタ、どんな鍛え方したの?いい加減、怖くなってきたわ」
ドラゴン「こ、この力は……今までにはない……」
勇者「魔王はあの城のどこにいるのですか?」
ドラゴン「そ、そんなこと言えるわけ……」
勇者「言ってください。でないと、自分は今からドラゴンの尻尾を1センチずつ切っていかなくてはなりません」
ドラゴン「ひぃぃぃ!!!」
勇者「さあ、端っこからいきましょうか」
ドラゴン「い、いうもんか!!脅しには屈しない!!」
勇者「……」
戦士「おい、その辺にしとけって」
勇者「……では、歯を一本ずつ抜いていきましょう」
316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:50:59 ID:cKbXkSak0
魔法使い「やめなさいって!!」
勇者「ですが」
僧侶「さ、流石にドラゴンさんが可哀想です!!」
勇者「僧侶さん……なんて慈悲深い……毎朝の食事はトーストでお願いします」
僧侶「し、しりません!!!」
ドラゴン「……(ガタガタ」
戦士「あー悪いな。怖がらせて。もう帰って良いぞ?」
ドラゴン「い、いいんですか?」
戦士「ああ。魔王に伝えてくれ。勇者一行が来たから降参してくださいって」
ドラゴン「くっ……情けのつもりですか!?」
勇者「脅しです」
ドラゴン「もういい!!我々魔族の総力をもって貴方がたを抹殺してあげましょう!!あははははは―――」
魔法使い「いっちゃった」
勇者「ですね……」
僧侶「あぁはぁん!!?胸をもまないでぇぇ!!」
325: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 22:56:52 ID:cKbXkSak0
―――魔王城
魔王「おかえりー。ただいまー。ごはんにする?いや、今日はもう……。あなた!!まさか他の女と―――」
ドラゴン「魔王さまー!!」
魔王「あ、丁度良かった。浮気相手役は貴方に」
ドラゴン「一人おままごとをしている場合ではありません!!」
魔王「え?―――なにか、あったのか?」
ドラゴン「勇者です!!勇者がすぐそこまで!!」
魔王「男か!?」
ドラゴン「あ、えっと……はい!!」
魔王「よぉし!!勇者を迎え撃つぞ!!いつも通り、女は保護しろ!!」
ドラゴン「ははっ!!」
魔王「ふふん。ここまで来るとは中々骨があるな……」
魔王「しかし、勇者は必ず殺す……男は必ずだ!!!」
魔王「あーっはっはっはっは!!!!―――ごほ!!ごっほ!!……あーっはっはっは!!」
魔王「―――その前に、おしっこ」
331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:01:37 ID:cKbXkSak0
―――魔王城 城内
勇者「はい!はい!!」
だいまじん「ぎゃあー!!」
キマイラ「ぐぇええ!!!」
戦士「……」
勇者「む、宝箱。あけましょう」
ミミック「へへへへ!!ひっかか―――あがぁ!?」
勇者「ハズレですか。遺憾の意です」
魔法使い「ちょっと」
勇者「なんでしょう?」
戦士「あたしたちにも少しぐらい戦わせてくれないか?」
勇者「しかし、僧侶さんに守るように言われたので」
僧侶「それはそうですけど……」
勇者「さあ、行きましょう!!―――邪魔です!」
ヒドラ「ぎゃあああ!!!!」
335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:07:28 ID:cKbXkSak0
―――魔王城 謁見の間
魔物「報告します!!勇者一行は依然としてここを目指しております!!」
魔王「なんだと!?」
魔物「女を保護しようにも勇者があまりにも強く……もう半数以上が戦意を喪失し、戦える状態ではありません!!」
魔王「バ、バカな……」
ドラゴン(ここまで強いなんて……)
魔王「くそ……男ごときに……!!」
ドラゴン「魔王様……どうされますか!?」
魔王「我自身が相手をしてやるわ!!!」
ドラゴン「きゃー♪魔王様、かっこいいー♪」
魔王「あーっはっはっはっは!!」
勇者「―――動かないでください。動けば首が飛びますよ?」
魔王「え……!?」
勇者「背中がガラ空きです。それでも魔王ですか?」
魔王「い、いつのまに……?!」
340: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:13:25 ID:cKbXkSak0
ドラゴン「や、やめろー!魔王様に手をだすなー!!―――な!?」
戦士「悪いな。お前も動くな」
魔法使い「こんがり焼けるわよ?」
僧侶「ご、ごめんなさい」
ドラゴン「ま、おうさまぁ……すいません……つかまりましたぁ」
魔王「ぬぬ……」
勇者「さて、このまま刃を横に引くだけで人間に平和が訪れるわけですが、言い残したことはありますか?」
魔王「……下らん」
勇者「何がですが?」
魔王「我は全ての生命のために人生を費やしてきた。それがこんな形で幕を下ろすとは……下らん」
勇者「全ての生命のため?どういうことですか?」
魔王「……世の男全てを根絶させる。それが我の夢だった」
勇者「……続けてください」
魔王「男などいらん。女に男根をつければ事足りるとは思わないか?我はそういった研究も続けてきた」
勇者「それから?」
349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:21:59 ID:cKbXkSak0
魔王「男など害だ。この世はメスさえいればいいのだよ。男がいるからつまらぬ争いが起き、凄惨な事件も起きてしまう」
勇者「……」
魔王「だから我は長年、女にも男の生殖器をつけられるかどうか研究をし続けてきたのだ」
戦士「マジか」
魔法使い「まさかとは思うけど、もう人体実験までしているの?」
魔王「無論だ。そして、全て成功している。この城から我の桃源郷が生まれる……はずだった」
僧侶「しかし、神様は男女に分かつことで世界の均衡を―――」
魔王「下手な説法はするな。元々、この世は女だけの世界だった。なのに……余計なものを作りおって……」
戦士「……確かに女に男のがあれば男はいらんわな」
魔法使い「でも、それは……」
魔王「ふん。エゴだというか?だが、お前を見ていればはっきりする」
戦士「あたし?」
魔王「戦士という存在にも男女がいる。しかし、どうだ?男女に違いがあるのか?男の方が腕力が勝っているか?」
戦士「……いや。女でも男性並みに力を振えるように、呪文で……」
魔王「男女に関係なく武具を装備できるようにだろう!?どうだ!どこに男の必然性がある!?」
359: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:28:26 ID:cKbXkSak0
勇者「……」
魔王「魔法使いも男女で使える呪文が変わるのか?僧侶そうか?」
僧侶「それは……」
魔法使い「確かに変わらないわね」
魔王「女と男がいなければ確かに命は生まれない。だが、産むのは女だ」
勇者「……だから、男は不要だと?」
魔王「種を生み出す装置を女につければそれで終わる。そうだろう?我は間違っているか?」
ドラゴン「いいえ!魔王様は正論です!!!」
魔王「なっはっはっは……ごほ!!ごっほ!!」
勇者「……分かりました」
魔王「剣を納めるか、勇者」
勇者「確かにアナタの言葉にはそれなりの説得力がある」
魔王「ほお……男にしては話が分かるな」
勇者「……何故勇者は自分だったのでしょうね。養子でもなんでも男児を勇者として育てていれば……」
魔王「何を言っている?」
373: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:33:20 ID:cKbXkSak0
勇者「魔王……自分は女です」
魔王「なにを馬鹿な……」
勇者「ここを触ってください」
魔王「え?!こ、こら!!!勝手に腕を掴んでなにを……おぉぉぉ!?!あ、あれ!?ない?!!」
勇者「そんなに叩かないでください」
魔王「あ、すまぬ」
ドラゴン「ええええ!?!?」
勇者「アナタの考えは立派です。自分が探していた答えを持っていると言っても良い」
魔王「……?」
戦士「おい、勇者」
魔法使い「まさか……アナタ!?」
勇者「魔王よ、自分に男性のものをつけてもらえないだろうか?」
魔王「なんですって!?」
ドラゴン「ええ!?」
僧侶「勇者様!?」
384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:38:03 ID:cKbXkSak0
魔王「それは、あれか?魔族の軍門に下るというのか?」
勇者「ああ。そう思ってくれて構わない」
戦士「正気か!?」
魔法使い「馬鹿なことはいわないで!!」
魔王「ふふ……よかろう」
僧侶「勇者様!!どうして!!!」
勇者「これで僧侶さんを本当に愛せる気がするからです」
僧侶「勇者さま……それは……」
ドラゴン「あ?そういう関係でしたの?」
魔王「それは益々生殖器がほしかろう」
魔法使い「……」
勇者「魔王、頼みます」
魔王「ふふふ……これだけの勇者が我が軍に入るとは……くく、これは人間の敗北だな!!」
勇者「は。自分、国士無双を自負しています」
ドラゴン「きゃー♪勇者様、かっこいいー♪」
394: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:43:36 ID:cKbXkSak0
戦士「あ、まて―――」
僧侶「勇者様!!私は嫌です!!」
勇者「―――え?」
魔王「む?何が不満だ?」
ドラゴン「そーだそーだ」
僧侶「わ、私は……そんな勇者様なんて見たくないです!!」
勇者「……僧侶さん」
僧侶「い、今のままじゃダメなんですか……?」
勇者「しかし、それでは僧侶さんとは……」
魔法使い「アナタ、正直すぎるわ」
勇者「え……?」
魔法使い「確かに生殖器をつければ、僧侶に子どもを産んでもらえるでしょうね。でも、その後のこと考えてるの?」
勇者「……」
魔法使い「アナタは今、自分から魔物になるっていってるようなものよ?」
勇者「それ、は……」
405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:50:21 ID:cKbXkSak0
魔王「ふん。惑わされるな、勇者よ。世の女性の半分に同じように男根を植えていく計画だ」
勇者「おお」
魔王「それで全ての均衡がとれ、勇者も一般人と変わりなく―――」
戦士「ちょっと待てよ。その考えだと、別に男を根絶やしにする必要なんてなくないか?」
ドラゴン「あーん?」
魔王「どういう意味だ?」
戦士「だって、半分に男根を付けるぐらいなら、元から半分いる男を残した方が……」
魔王「何を聞いていたのだ?男の思考、性欲こそがこの世の害だというのだぞ?」
戦士「でも……」
魔法使い「そうね……いいこと言ったわ」
戦士「え?」
魔法使い「魔王さん、男根を女性に付けた場合、その女性の性欲はどうなの?変わらないの?」
魔王「勿論だ」
魔法使い「―――じゃあ、すぐにその研究はやめたほうがいい」
僧侶「ど、どういうことですか?」
420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06 23:56:48 ID:cKbXkSak0
勇者「魔法使いさん?」
ドラゴン「魔王様にケチつけるきかー?」
魔法使い「メスの性欲って熱しにくく冷めやすい。男はその逆ね」
戦士「そうなのか?」
僧侶「し、しりません!!」
魔法使い「そんなメスに男根を付けてみなさい。自分が壊れるまで欲望を出し続けるわよ?」
魔王「ふん……そんな脅しには乗らんぞ。現に我の研究ではそのようなことは起こっておらん」
魔法使い「そうかしら?それは、今は、って条件でじゃないの?」
魔王「……」
魔法使い「結局、男根を女性につけても惨劇は起こる。男にしろ女にしろ可愛い女の子が標的にされるだけ」
勇者「あ……」
魔法使い「しかも、性欲が収まりにくい女性に男根つけて、一回発情したら大変なことになるわ」
魔王「だから、そんなことは起こって―――」
魔法使い「あなたの研究所、いつでもセックスできる環境じゃないの?」
魔王「……!?」
426: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:01:31 ID:awJMicFU0
魔法使い「やっぱりね」
勇者「それは……」
魔法使い「いつでもセックスできる環境ならそりゃなにも起きないわね」
魔王「だが……」
魔法使い「いい?女同士だからって簡単に体を許すと思ってる?そんなの一部の人だけよ」
ドラゴン「マ、マジですか……?」
僧侶「そうか。結局、望まない行為を強要される恐れはある……ってことですね?」
魔法使い「魔王さん。アナタのやろうとしていることを簡単に言ってあげる」
魔王「なんだ?」
魔法使い「大量虐殺と人間の魔物化ってだけ。そんなことしても誰も幸せにはならないわ」
魔王「貴様……!!」
魔法使い「勇者様、さあ、こっちへ。魔族に従っても僧侶は幸せにならないわ」
勇者「……」
僧侶「勇者様!」
戦士「帰ってこい!勇者!!」
431: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:06:09 ID:awJMicFU0
魔王「勇者……我を裏切るのか?」
ドラゴン「こっちに!!」
勇者「……僧侶さん」
僧侶「勇者様……」
勇者「結婚してください」
僧侶「そ、それは……」
勇者「してください」
僧侶「―――ああ、もう!!!分かりました!!!その代り、炊事と洗濯はお願いします!!!」
勇者「分かりました。―――さて、魔王。もう自分が魔物に味方する理由は消失しました」
魔王「ぐぬぅ……!!」
ドラゴン「くっそー!!!」
魔法使い「観念しなさい」
戦士「いくぞ!!」
魔王「ええい!!致し方ない!!こやつらも実験に使ってやる!!いくぞ!!ドラゴン!!―――あっれー!?ドラゴーン!?どこー!?」
勇者「行きます!!」
439: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:10:20 ID:awJMicFU0
魔王「―――つ、つよい……ガクッ」
勇者「よし」
戦士「魔王も一太刀か」
魔法使い「底が知れないわね」
勇者「僧侶さん、約束ですよ?」
僧侶「あ、はいはい。結婚ですね」
勇者「あと、女の子を11人ほど」
僧侶「増えてる!!増えてますよ!!」
戦士「とりあえず、捕まった連中も解放してやらないとな」
魔法使い「そうね。男根の除去ができればいいけど」
僧侶「そ、そうですね……はぁん!!」
勇者「これからは夫婦。僧侶さんのおっぱいは私だけのもの」
僧侶「やめてください!!!」
魔法使い「ほら、行くわよ」
444: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:15:39 ID:awJMicFU0
―――地下研究所
盗賊「はぁ……はぁ……」
武道家「も、やめ……こ、われ、ちゃうよぉ……」
盗賊「ご、め……きも、ちよ、すぎて……とまんない……♪」
戦士「うわ!?」
僧侶「きゃぁぁぁ!!!!不潔ー!!!」
勇者「さあ、僧侶さん。自分にそのおっぱいを揉ませてください」
僧侶「意味が分かりません!!」
魔法使い「……さて、とりあえずどういう仕組みで男根がついているのか……話せるわよね?」
魔王「あ、それは……呪文で……」
魔法使い「呪文?呪いみたいなもの?」
魔王「まあ、そうだ……体組織を組みかえる呪文を施している」
魔法使い「オッケー。分かったわ。なら、あの呪文を試してみましょう」
戦士「あの呪文?」
魔法使い「ええ。―――行くわよ、シャナク!!
450: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:20:13 ID:awJMicFU0
魔法使い「よし。もう平気?」
武道家「あ……はい」
盗賊「た、たすかったわ……はぁ……」
商人「お尻がいたい……」
戦士「向こうにも何人かいるな」
魔法使い「分かったわ。ここをお願い」
戦士「任せろ」
僧侶「あぅぅ……みなさん、傷の手当てをしてあげますね……んっ♪」
勇者「……」
盗賊「あ、あなた……後ろの人に胸を揉まれてるわよ?」
僧侶「知ってます……もう、諦めたんです」
商人「た、大変ですね……」
魔王「くそ……我の夢が……夢が……」
勇者「悲観することはありません。これからまた新しい道を探しましょう」
魔王「なに?」
455: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:24:55 ID:awJMicFU0
―――王の城 謁見の間
王「―――して、勇者は?」
魔法使い「静かに暮らしたいそうです」
戦士「そっとしてやってくれ」
王「そうか……それなら仕方あるまいな」
魔法使い「あの……」
王「分かっておる。褒美をとらせる。―――おい」
近衛「は」
王「お前達の生活は一生保障する。民に恥じぬ生き方を―――」
戦士「あと、魔王の所為で孤児になった子どもが多いんだろ?」
王「え?あ、うむ。どうするのだ?」
魔法使い「できるだけ多く集めてください。男児は私たちが、女児は勇者様が責任をもって育てます」
王「おおお!!!流石じゃ!!旅を終えても国民のために生きようというのか……!!」
戦士「……まあ、そんな殊勝なことじゃないけど」
458: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:28:47 ID:awJMicFU0
―――とある島 孤児院
魔法使い「おーい、勇者様ー」
勇者「あ、また連れて来てくれたんですね」
僧侶「ど、どうも」
こども「おねーちゃん!!はやく続き続きー!」
勇者「少し待ってください」
魔法使い「大変ね」
僧侶「もうなれちゃいました」
魔王「ぬわー!!!こら!!それは我のクレヨンだ!!返せ!!」
こども「えーいいじゃない」
魔王「よくない!!これは勇者が我の為に買ってくれたものだぞ!!」
戦士「じゃあ、男の子たちはこっちが引き取るから」
勇者「はい」
魔法使い「また来るわ」
僧侶「はい。待ってますね」
462: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/07 00:32:13 ID:awJMicFU0
勇者「これで20人ですね。目標まであと80人……がんばりましょう」
僧侶「はぁ!?」
魔王「勇者-はらへったぞー」
こども「わたしもー」
勇者「分かりました。すぐに作ります。そのあとはみんなでお風呂です」
こども「朝もはいったよー?」
勇者「1日3回は入らないと自分の気が済みません」
僧侶「……」
勇者「……」
僧侶「きゃあ!?……もう、揉む時はちゃんと言ってください」
勇者「は」
僧侶「……大変ですけど、がんばりましょうね?」
勇者「無論です。―――自分は今、とても幸せです」
僧侶「私も……勇者様♪」
END
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