1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:32:25 ID:4VT6aVTo
*病名不明。症状はインフルっぽいものとお考えください。
超あり得ない集団感染。勢いで書いた。後悔はない。
キース「うむ。一昨日あたりから訓練兵団にも猛威を振るっているが…
十数年ぶりの大流行だそうだ」
ライナー「は、はぁ…」
キース「我々大人は耐性があるからか、たいした症状は出ていないが」
眼鏡教官「104期生のほとんどは、かかるのがはじめてみたいだね」
キース「幸い、君達5人は症状が出ていない。以前にかかったことがあるのか?」
ライナー「さぁ…どう、なんでしょうか」
眼鏡教官「小さい頃にかかったことがあるのかもしれないね。
それはともかく、無事なのは君達だけだ。色々手伝ってもらうよ」
「ハッ」
2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:33:14 ID:4VT6aVTo
ライナー「で」
エレン「なんで」
ユミル「私らだけなんだ?」
アニ「さあ…」
ベルトルト「なんだろうね…」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:34:15 ID:4VT6aVTo
ユミル「ひとつ言えるのは、このメンツは他より年上ってことか?」
ライナー「だったらマルコもそうだし、エレンに症状出てないのはおかしいだろ」
エレン「俺の親父、医者だしなあ…」
アニ「へぇ」
エレン「親父の診療についてって、風邪うつされるとかたまにあったけど。
まぁ、親父もあの日以来行方不明だけどな…」
ベルトルト「………」
4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:35:37 ID:4VT6aVTo
ライナー「考えても仕方ねえ。とりあえず、なんだ?
寮の全員の面倒を見ろ、だったか…」
ユミル「教官も何人かいるとはいえ、200人の看病はきついな」
ライナー「女子寮はお前ら2人に任せるぞ」
ユミル「まぁ女子のが数少ないしな。2人で手分けすりゃなんとかなるか」
アニ「水飲ませて、汗かいてたら着替えさせて、シーツ換えて…」
ユミル「めんどくせえ」
ライナー「うだうだ言ってないではじめるぞ」
ユミル「へいへい」
アニ「集合は11時に食堂でいいんだよね」
ライナー「ああ」
5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:36:34 ID:4VT6aVTo
エレン「とにかく1部屋ずつ潰していくか」
ライナー「症状を記録した方がいいな。重体の奴は何度か様子を見に行こう」
エレン「お、そうだな。流石だな、ライナー」
ライナー「よし、各部屋の様子及び症状を記録しながら巡回、11時までに終わらせるぞ
6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:37:35 ID:4VT6aVTo
エレン「大丈夫か?」
アルミン「エレン…うん、なんとか…」
エレン「だいぶ熱上がってるな。体はどうだ?痛いとか、寒気とか」
アルミン「痛みは、ましになったかな…普通の風邪と一緒で
あがる時に痛くなるタイプみたい、だけど…寒気も、今は平気…」
エレン「…そっか。水、ここ置いとくからな。ちゃんと飲めよ」
アルミン「うん…ごめん、ありがと…」
7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:38:34 ID:4VT6aVTo
マルコ「…なんか、すごいことになってるみたいだね」
ベルトルト「僕ら以外全滅っぽいね。一体どうしたんだろう」
マルコ「集団感染…よりによって訓練兵の時に、来るとはね…ゴホッ」
ベルトルト「無理に喋っちゃだめだよ。喉、痛いんでしょ?」
マルコ「うん…ごめん、迷惑かけて…」
ベルトルト「問題ないよ。2,3日寝てれば治るみたいだし、安静にね」
マルコ「このお礼は、いつか必ずね…」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:39:34 ID:4VT6aVTo
ジャン「…くっそあちい、死ぬ…こんなことなら…」
エレン「何ブツブツ言ってんだ。寝てろよ」
ジャン「…いいからタオルとっととよこせよ」
エレン「あ?」
ジャン「汗かいてきもちわりいんだよ…」
エレン「ちっ。…着替え終わったらそこ置いとけよ。
みんなの分も回収して洗っとくから」
ジャン「……すまねぇな」
エレン「なんか言ったか?」
ジャン「なんでもねえよ…馬鹿はいいよな、風邪ひかねえからよ」
エレン「コニーがあれなんだ、馬鹿は関係ねえ」
ジャン「…はぁ、俺は横になる。貸しは作らないからな」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:40:42 ID:4VT6aVTo
ライナー「……」
ベルトルト「どう?」
ライナー「よく寝てるが…熱がひどいな」
ベルトルト「みんなの症状見てると、体が小さい方が症状も重いみたいだね」
ライナー「と、なると向こうも心配だな」
ベルトルト「あっちはアニとユミルに任せてるんだから」
ライナー「ああ…クリスタはユミルがいれば大丈夫、だな…」
ベルトルト「…他の人のことも心配してあげてよ」
10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:41:31 ID:4VT6aVTo
ライナー「こっちの重傷者は、コニー、ダズで」
アニ「女子はクリスタだけだね」
エレン「あれ、ユミルは?」
アニ「クリスタにつきっきりの看病」
ベルトルト「…困ったね」
ライナー「ああ…200人の、昼食を4人で、か…」
エレン「やるしかねぇ、だろ…」
アニ「あんたら、料理できるの」
ライナー「か、皮むきくらいなら?」
アニ「へぇ…やってみなよ」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:42:52 ID:4VT6aVTo
ライナー「……」チンマリ
エレン「……」ボロッ
アニ「ライナーは厚く剥きすぎて野菜が小さい。
エレンはそもそも剥けてない」
ベルトルト「……」アセアセ
アニ「…一応合格。あんたら二人は米でも洗ってて」
ライナー「米?」
アニ「全員分のパンを今から焼けるとでも?この騒動でパン屋も店閉めてるってのに。
こんな時のために倉庫に備蓄してあったそうだよ」
ライナー「雑炊か」
アニ「そう。部屋ごとに持ってくから、鍋と食器も準備して」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:43:40 ID:4VT6aVTo
ライナー「………」
エレン「………」
ベルトルト「………」
アニ「………」
ユミル「………」
ライナー「…つかれt」
アニ「言わないで。余計疲れる」
ライナー「お前言ってるじゃねえか…」
ユミル「クリスタの様子見てくる…」
アニ「私はここで休んでるから」
エレン「俺、コニー見てくるわ…」
ライナー「ああ…頼んだ。戻ってきたら巡回替わる」
エレン「おう…」
13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:44:23 ID:4VT6aVTo
ライナー「…で、だ」
アニ「なんで、私達だけ」
ベルトルト「3人だけならともかく…」
ライナー「あの2人もそうだとか?」
アニ「まさか…」
ベルトルト「エレンは医者の息子だから…?」
ライナー「ユミルは…わからん、色々不明な点が多いしな」
アニ「にしても…」
ベルトルト「疲れるね…」
ライナー「午後はずっと洗濯だったな…」
ベルトルト「1年分した気がするよ…」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:45:40 ID:4VT6aVTo
ライナー「明日も、か…?」
アニ「言わないで…」
ベルトルト「明日は、まだマシなんじゃ…」
ライナー「だと、いいが…」
アニ「…眠い」
ライナー「部屋戻って休めよ」
アニ「病人部屋で休めと」
ベルトルト「ここで休むの?」
アニ「毛布なら持ってきてある。起きたら朝食作るから」
ライナー「俺らもここで休むか」
ベルトルト「そう、だね…」
ライナー「夜明けまで後4時間くらいか?」
ベルトルト「寝ないよりは…」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:46:27 ID:4VT6aVTo
ライナー「久しぶりだな、3人で寝るの」
ベルトルト「机に突っ伏してだけどね」
アニ「あんたに蹴られなくてすむ」
ベルトルト「…そんなにひどい?」
ライナー「うむ。今でも隣の俺が証言してやれる」
ベルトルト「全く意識してないんだけどなぁ…」
ライナー「いつだったか、アニを抱き枕にしてたよな」
アニ「蹴り殺してやったけど」
ベルトルト「やめて、思い出させないで」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:47:11 ID:4VT6aVTo
ライナー「抱きつくといえば、嵐の夜は反対だったな」
アニ「………」
ベルトルト「3人で川の字になって、アニが真ん中でね」
ライナー「雷が鳴る度に布団に潜ってなぁ」
アニ「…殺されたいの?」
17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:48:04 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「最近、ライナーはいびきがうるさくてね」
ライナー「そうか?」
アニ「見た目だけじゃなくなったか」
ライナー「…どういう意味だ」
アニ「そのまんまの意味」
ベルトルト「安眠妨害だってみんな言ってるよ」
ライナー「…その、すまん」
18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:49:15 ID:4VT6aVTo
ライナー「風邪といえば」
ベルトルト「うん」
ライナー「アニとベルトルト、2人して熱出したことあったよな」
アニ「そんなことあった?」
ライナー「俺とベリックで看病した」
ベルトルト「覚えてないな…」
ライナー「…そいや、その時の症状に似てるかもな」
ベルトルト「今回の?」
ライナー「うむ」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:50:01 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「じゃぁ…この力とは関係ない?」
ライナー「どうだろな…自己回復力ってのが
免疫力にも影響あるのかもしれんが」
アニ「どっちでもいいよ…」
ベルトルト「…エレン、戻ってこないね」
ライナー「大方、コニー看病しながらその場で寝てんじゃないか」
ベルトルト「あり得る」
ライナー「看病といえば、アニは昔よく風邪ひいてたな」
アニ「またその話かい…」
ライナー「そのたびにアニは死なないよね、ってうろたえてたなお前」
ベルトルト「もうやめてよ…」
ライナー「そして翌日はベルトルトが寝込んで、アニがうろたえて」
アニ「…覚えてないね」
20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:50:55 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「でもライナーの作った雑炊はまずかった」
アニ「味がしなかった」
ライナー「お前ら…人が一所懸命に作ったってのに…」
ベルトルト「あれ、何入れてたの…」
アニ「米は硬い、野菜は半生、出汁が全くきいてない」
ライナー「もうつくらねぇよ…」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:51:54 ID:4VT6aVTo
ライナー「…懐かしいな」
アニ「………」
ベルトルト「………」
ライナー「帰ろう、故郷に」
アニ「ああ」
ベルトルト「うん…」
ライナー「だが、まずは」
ベルトルト「寝よ、か…」
アニ「おやすみ…」
22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:52:59 ID:4VT6aVTo
ライナー「………」
ベルトルト「………」
アニ「………」
ライナー「…つかr」
ベルトルト「言わないで」
アニ「言うと殺す」
ベルトルト「結局エレンも疲れて寝込んじゃったし…」
アニ「ユミルはうつされたのか、疲れただけなのか…」
ライナー「明日からマルコらが復帰できそうだが…」
アニ「今日は私らのみ…」
ライナー「クソッたれ、やってやる、やってやるぞ」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:54:06 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「もうね、今日決行してもいいんじゃないかな」
ライナー「は?」
ベルトルト「考えてみてよ、みんな寝込んでるんだよ」
アニ「あー、賛成。看病めんどくさい」
ライナー「おいおい」
ベルトルト「天気もいいし」
アニ「絶好の巨人日和」
ベルトルト「洗濯物なんて」
アニ「見たくもない」
ライナー「おおおおおい!」
24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:54:48 ID:4VT6aVTo
アニ「うるさい」
ライナー「冷静になれ、考えろ!」
ベルトルト「寝不足なんだ、静かにしてよ」
ライナー「寝込んでいるのは訓練兵だけだ!教官や調査兵団がいるだろ!」
アニ「あー」
ベルトルト「そうだった」
ライナー「そもそも、憲兵団になって内部情報を掴むんだろ!」
ベルトルト「そうだったっけ?」
アニ「忘れたね」
ライナー「頼む、考えることを放棄しないでくれ」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:58:20 ID:4VT6aVTo
アニ「あんたはいいよね」
ベルトルト「200人分の芋の皮をむいてほしいもんだ」
ライナー「うっ…」
アニ「さすがに腱鞘炎になりそう」
ベルトルト「これから昼食作って、洗濯して、夕食作って片付けて…」
ライナー「俺だってなぁ!水汲んで運んでるんだぞ!」
アニ「教官も水汲みやってくれてるよね」
ベルトルト「まさか教官も料理作れないなんてね」
アニ「ね」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 22:59:14 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「皮むきもうまくなったよ」
アニ「あんたならいつでも嫁にいけるよ」
ベルトルト「僕が嫁に行くの…?」
アニ「ライナーならもらってくれる」
ベルトルト「やめて、なんか生々しい」
ライナー「お前ら…」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:00:20 ID:4VT6aVTo
ライナー「今日を乗り越えればいいんだ、明日からはマルコらが…」
アニ「ミカサは夕方には復帰するんじゃないかな」
ベルトルト「さすがだね」
アニ「熱よりエレンに会えないことのが辛いってさ」
ベルトルト「ぶれないなぁ」
アニ「そんなことよりこれ見てよ、どう思う?」
ベルトルト「すごく…大きいです」
アニ「だろ…こいつを剥いて、みんなに食わせるんだ…」
ベルトルト「ふふふ…」
ライナー「頼む、戻ってきてくれ…」
29 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:02:38 ID:4VT6aVTo
ミカサ「………」
マルコ「………」
ジャン「………」
ライナー「………」
ミカサ「…これは?」
ライナー「…寝かしといてやってくれ」
マルコ「だいぶマシになったから、とりあえず来てみたけど…
ひょっとして、僕らの食事って…」
ライナー「ああ…」
ジャン「まじかよ…」
28 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:01:21 ID:4VT6aVTo
ミカサ「それはいいけど、この剥かれた野菜の山は」
ライナー「聞くな。2人とも何かにとりつかれたようだった」
マルコ「まぁ…おかげで、夕飯の準備は楽だけど…」
ジャン「とりあえず医務室に運んだ方が…」
ライナー「俺はベルトルトを運ぶ」
マルコ「じゃあアニを。ジャンはミカサとここお願いね」
ジャン「おう、任せろ」
30 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:03:10 ID:4VT6aVTo
ミカサ「それはいいけど、この剥かれた野菜の山は」
ライナー「聞くな。2人とも何かにとりつかれたようだった」
マルコ「まぁ…おかげで、夕飯の準備は楽だけど…」
ジャン「とりあえず医務室に運んだ方が…」
ライナー「俺はベルトルトを運ぶ」
マルコ「じゃあアニを。ジャンはミカサとここお願いね」
ジャン「おう、任せろ」
31 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:04:01 ID:4VT6aVTo
ジャン「よし、作るか」
ミカサ「あなたが?」
ジャン「……すまん、何すればいい?」
ミカサ「見てるだけでいい」
ジャン「」
ミカサ「…食器でも準備しておいて」
ジャン「お、おう…」
32 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:04:38 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「…起きてる?」
アニ「…うん」
ベルトルト「疲れたね」
アニ「…うん」
ベルトルト「手、痛いし」
アニ「…痛いね」
ベルトルト「なんであんなに剥いたんだろ」
アニ「そこに芋があったから」
ベルトルト「サシャもびっくりだ」
33 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:05:22 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「ライナー、うるさいね」
アニ「ほんとに」
ベルトルト「安眠妨害」
アニ「よりによって3人で医務室」
ベルトルト「ああしんどい、蒸気出そう」
アニ「もう出てるよ」
ベルトルト「ほんと?」
アニ「たぶん」
ベルトルト「びっくりさせないで」
34 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:06:04 ID:4VT6aVTo
アニ「でも…」
ベルトルト「楽しかったね…不謹慎だけど」
アニ「………」
ベルトルト「もうこりごりだけど…」
アニ「まったくだ」
ベルトルト「…いい、土産話にはなる、かな」
アニ「…帰れたら、ね」
ベルトルト「帰るんだよ…」
アニ「うん…」
35 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:06:50 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「ほんとうるさいね」
アニ「蹴っていい?」
ベルトルト「怪我しない程度なら」
アニ「…余計めんどくさい」
ベルトルト「疲れたしね」
アニ「うん」
ベルトルト「外もうるさいね」
アニ「……」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:08:09 ID:4VT6aVTo
アニ「ねえ」
ベルトルト「うん?」
アニ「そっち行っていい?」
ベルトルト「う…ん?」
37 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:08:51 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「いや、ちょっと待って」
アニ「何が?」
ベルトルト「だから、潜り込もうとしないで」
アニ「落ちる。そっち寄って」
ベルトルト「いやいやいやいや」
アニ「うるさいね、蹴るよ」
ベルトルト「その、僕、男だから、ね?」
38 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:09:36 ID:4VT6aVTo
アニ「だから?」
ベルトルト「…その、」
アニ「意気地なし」
ベルトルト「えっ」
アニ「ヘタレ、腰抜け、臆病者、弱虫」
ベルトルト「いや、その」
アニ「安心しな、襲うつもりはない」
ベルトルト「…は、はぁ」
39 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:10:36 ID:4VT6aVTo
アニ「昔は」
ベルトルト「う、うん」
アニ「こうしてよく一緒に寝たよね」
ベルトルト「昔は、ね…」
アニ「あんた、ほんとデカくなったよ」
ベルトルト「まぁ…」
アニ「…私が小さいだけか」
40 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:11:25 ID:4VT6aVTo
ベルトルト「…アニは、そのままでいいよ」
アニ「…そう?」
ベルトルト「うん…」
アニ「…そう」
ベルトルト「……」
ベルトルト「…アニ?」
ベルトルト「…寝ちゃった?」
ベルトルト「……」
ベルトルト「これ、なんて生殺し?」
41 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:12:17 ID:4VT6aVTo
ジャン「ったく、どんだけ芋剥くの好きなんだよ」
マルコ「まぁまぁ、おかげで朝食の準備も楽だったじゃない」
ジャン「…で、起きてくる気配ねえから運んできてやったわけだが」
マルコ「これはその…」
アニ「おはよう」
マルコ「おはよう…」
ジャン「何いちゃついてやがんだぁぁああ!」
42 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:13:16 ID:4VT6aVTo
アニ「起こそうとしたらこうなった」
ジャン「天気、悪かったけどよ…」
マルコ「確かコニーも前にやられてたよね」
ライナー「ったく…お前ら朝から何騒いで…?!」
アニ「おはよう」
ライナー「ア、ニ…?」
アニ「こいつ離して欲しいんだけど」
ライナー「あ、ああ…いや、これは…」
マルコ「前回は…コニーの悲鳴聞こえてから30分かかったかな」
43 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:14:05 ID:4VT6aVTo
アニ「それまでこのままでいろと?」
ジャン「起こそうとしたら蹴りが飛んでくるんだよ…」
マルコ「しかしよく寝てるなぁ」
ライナー「…疲れてたんだろう」
アニ「はぁ…どうにかなんないの」
ライナー「無理だな」
ジャン「俺は戻るぞ、付き合いきれん」
マルコ「一応…カーテン、しておくね」
ライナー「ああ…こっちもなんとかしてみる」
マルコ「はは、怪我しないでよ」
44 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:14:49 ID:4VT6aVTo
アニ「…ほんと、相変わらず寝相悪いね」
ライナー「まぁ…しばらくそのままにしといてやれや」
アニ「は?なんで」
ライナー「よく寝てるしな、うん。さて俺は飯でも食うか」
アニ「…起きたら蹴っ飛ばす」
45 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:15:37 ID:4VT6aVTo
『アニが、アニが…』
『落ち着け、ただの風邪だ』
『どうしよう、熱、高いよ?息も、あらいよ?
ねえライナー、このままアニはしんじゃうの?』
『…そんなに心配なら傍についててやれよ』
『うん、そする…アニ、しなないよね?』
『お前が守ってやればいい』
『うん、守る、おっきくなって、ぜったい守る』
「…守る、から…」
アニ「……ふん」
46 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:17:45 ID:4VT6aVTo
…と、勢いだけで作った。寝るわ…オヤスミナサイ
47 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/13(金) 23:22:16 ID:MLH8ZgOI
乙!
こう言うの好きだ
48 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/09/14(土) 00:53:13 ID:vQchNTeQ
いいねいいね、乙
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