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アニメSSまとめ速報

2chのSSまとめブログの記事を集め掲載しています。
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男「ちいさい…」幼馴染「別にいいよ」

1:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 00:13:25 ID:2kBrBQN2

「…大きくなんないかな」

幼「気にしなくても平気だよ。私は気にならないし」

「…でもなぁ。がこれじゃな」

幼「そんなに小さくないよ。大丈夫だって」
2:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 00:16:58 ID:2kBrBQN2

「はぁ…」

子で身長165センチは小さいよ」





6:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 15:06:53 ID:2kBrBQN2

「もう高校生なのになぁ…」

幼「まだ伸びるよ。平気だって」

「…両親も背低いからなぁ…遺伝的に難しいかな」

「…はぁ」

男「幼の両親は背高いよな。幼もまぁまぁあるし」

幼「161センチだよ」
男「…高い」

男「隣にいる俺がミニマムに見える。ヒールある靴を履くとなおさら」

男「毎日いっしょにいる身として気にせずにいられない」

男「周りの目も気になるし」

幼「そんなにみんな周り見てないから」

幼「それに、私は気にしないよ…悪いことばかりじゃないから…」

男「…いいことか…なんだよ?」

幼「…ないしょ」ニコッ
男「……」





8:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 15:25:11 ID:2kBrBQN2

男「……」

男「…背、伸びないかな~、マジで…」

幼「……」

幼「じゃあ、いっしょに頑張ってみましょ」

幼「男が色々努力してるのは知ってるけど、もう一度基本的なことから。私も協力するから…ね」

男「…そうだな」

男「ありがとう幼。いつも悪いな、世話かけて」

幼「気にしないで。男と何かするの、私も楽しいから」ニコッ

幼「…そのかわり、男も私のしたいこと、協力して」

男「うん、何すればいい?」

幼「…それは追々話すよ」

幼「とりあえず、男の身長伸ばす方は私に任せてね」

男「うん、信頼してる」





9:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 15:44:29 ID:2kBrBQN2

幼「…信頼って大げさだなぁ、大したことじゃないでしょ」クスッ

男「いや、幼はいつも頼りになるからさ」

幼「褒めても何も出ないよ?」

男「ほんとだって」
幼「…えへへっ、そうなんだぁ…」

幼「…私だって男を頼りにしてるんだよ」

幼「いつも困ってるとき助けてくれてありがとね」

幼「宿題とかテストとか」

男「それは俺も助けられてるよ」

男「…なんでも二人でやった方が早いし、楽だろ」

幼「まぁね」ニコッ

男「…話がそれた上に大きくなったな」

幼「私たちはいつもこんな感じじゃない」

男「うん」





10:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 16:06:38 ID:2kBrBQN2

男「いつも会話がぐだぐだになるんだよな、俺たち」

幼「えへへ、確かに」

幼「でも、取り留めのないお話って楽しいよねっ♪」

男「とくにこう、だらだらお菓子を食べながらする会話はね」

男「ハッピーターンうまい…ほら」モグモグ

幼「うんうん。このお粉すごいよね。味わい深いもん」モグモグ

男「ああ、全く。…お茶お代わりするか?紅茶、パックの」

幼「リプトンだね、いただきまーす」

男「砂糖、ミルク、たっぷりだな?」コポコポ カチャカチャ

幼「うん、いつも通りね。ありがと」ゴク

男「ほら、ポッキー開けたぞ」

幼「おいし~」ポリポリ





11:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 16:21:04 ID:2kBrBQN2

幼「ポッキーは表面が少し溶けてるほうがおいしいよね」

男「ああ、溶け過ぎちゃいけないんだよな」モグモグ

幼「チョコはそうだよね」

男「部屋があったかいから、いい感じだよな…俺らもチョコも」

幼「きもちいいよね」ニコッ

幼「で、おコタにインと」

男「冬はこうじゃないとな」

男「みかんもあるぞ」サッ

幼「さっすがー!男は抜かりがないねっ!!」

男「だろっ!!」

幼「えへへ♪」

幼「みかんみかん」ムキムキ

男「♪」モグモグ

幼「♪」モグモグ ゴク

幼「……」





12:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 20:35:13 ID:2kBrBQN2

幼「…あっ!?」

男「どうした幼っ!?」

幼「この生活がいけないんだよっ!!」

幼「こんなにだらだらしてるから私が痩せられないんだぁっ!!」

男「…幼?」
幼「言っちゃった…」

男「体重、気にしてるのか?」

幼「うん、お正月で少し…」

男「体重、増えたんだ…」
幼「言わないでっ!!」

男「すまん…」

幼「ほんのちょびっとだもん」グスッ

幼「だいたい、男も悪いんだよ」

幼「男といるとホッと安心して」
幼「居心地良くて」

幼「くつろいじゃうんだもん!」
幼「食欲だって倍増するよ!」





13:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 20:43:31 ID:2kBrBQN2

男「…それって俺が悪いのか」

男「てか、褒められてるみたいだ…」

幼「…あっ、また言っちゃったぁ~」

幼「…私の気持ちがばれちゃうぅ…」ボソッ
幼「もっとロマンティックなときに言いたかったよぉ…」ボソッ

男「…何だ?独り言か?」(聞こえん…)

幼「うぅぅ…」





14:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 22:07:00 ID:2kBrBQN2

幼「…とにかく!」バッ

幼「明日から私のダイエットしながら、男の身長伸ばすよっ!!」

幼「計画すたーと!!頑張るよっ!!」

男「…ああ、わかった…」

男「…今すぐはやらないんだ」ボソッ

男「…てか幼、全然太ってないよな」ボソッ

幼「…ちゃんと痩せなきゃ…できないよ…」ボソッ





17:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 23:45:11 ID:2kBrBQN2

翌日 男の部屋

幼「おっきろー!!」
幼「おとこ~!!」バサッ

男「……布団」

男「…幼か」

男「どうしたまだ4時前だぞ。今日は学校休みだろ」
男「学校あるにしても早すぎるぞ」

男「…眠いだろう、幼もいっしょに寝ようぜ」
男「ほら…」バサッ

幼「…うん、じゃあ失礼するね」モゾモゾ

幼「えへへ、男のお布団あったか~い」
男「だろ?…おやすみ」

幼「こうやってお布団の中でヌクヌクするの楽しいね」ニコッ

男「ああ冬は特にね。今日は休日だからゆっくり寝るぞ」

男「ZZZ」

幼「…ふふ、男あったかいなぁ」ピトッ

幼「……」ウトウト





18:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/20(日) 23:58:34 ID:2kBrBQN2

幼「……」

幼「…ってこれじゃダメっ!!」バッ

男「…なんで?」

幼「男、昨日の話覚えてるよね?」

男「……」ボケー

男「…なんだっけ?」

幼「男、朝弱いからってとぼけすぎ」

幼「さっきからずっと寝ぼけてるでしょ」

幼「歯と顔綺麗にして、支度してね…話はそれから」

幼「…あっ、服はジャージに着替えてね」

幼「あと、朝ご飯、トースト焼いてあるからね、食べてね」

幼「リビングにいるよ」バタン

男「……」ボケー

男「…支度か」モゾモゾ

男「幼が何かしたいなら付き合おう」





19:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 00:16:23 ID:2kBrBQN2

男宅前

男「…冬の4時過ぎは暗いなぁ」ハァ

男「で、こんな時間に俺を外に連れ出して何する気だ?」

幼「…もう頭ははっきりしてるみたいだね」

幼「男の背を伸ばして、私が痩せるために生活改善します」

幼「私たちは普段からしまりのない生活をしています」

幼「こんなの体にいいはずない」

幼「生活を改めて、ダイエットと男の成長を促進します」

幼「その第一歩として、早起きして運動をします」

幼「わかってもらえた?」

男「…うん、話はわかった」





20:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 00:28:26 ID:2kBrBQN2

男「でもさ」

男「いくらなんでも、朝早すぎないか」

男「運動するなら昼でもいいだろ、今日休みだし」

男「あと、学生なんだし、普段から早く起きてるんだから、休みくらい寝ててもいいだろ」

男「いきなりこんなに無理しなくてもいいんじゃないか?」

男「少しずつ放課後とか休みに頑張れば」

幼「……確かに」

幼「…ノリでやっちゃった」

男「……」クスッ

男「…まあ、体には良さそうだし、とりあえず何かしてみるか」





23:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 21:41:30 ID:2kBrBQN2

男「…とりあえずランニングでもするか」

幼「基本だよね♪」

男「じゃ、スタート」タッタッ

幼「うんっ」タッタッ





24:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 21:49:52 ID:2kBrBQN2

………

幼「朝の風がきもちいいね」タッタッ

男「だなっ」タッタッ

男「…そのジャージ、学校のじゃないな」

幼「うん。おしゃれっぽいやつ持ってたから、着てみたんだよ」

幼「…どうかな?」テレッ

男「可愛いぞ。似合ってるよ」

幼「えへへ、ありがと」

幼「男に見せるんだもん。ジャージだってちゃんとしたの着るよ」

男「…そうか」





25:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 21:56:26 ID:2kBrBQN2

男「…走るルート決めるか」タッタッ

男「なぁ幼、どんなコースで走ろうか」

幼「ん~、そうだね…」タッタッ

男「川沿いのランニングコースとかどうだ?走りやすそうだぞ」

幼「うん、川沿いか…なんか良さげだね」

幼「行ってみよっ」

男「うん」





26:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 22:10:24 ID:2kBrBQN2

……

男「…川沿いは寒いなぁ」ブルッ

幼「うん、寒いね」

男「明け方だしな」

幼「…でもさ、冬の夜明け前って不思議な感じしない?」

幼「空気が冷たいけど、澄み切ってて普段となんかちがうよね…いるだけで体が透明になるような」

幼「空もきれいな濃い青で、仄かな明るさで」

幼「音もとっても静かだし」

幼「まるで世界が別のモノみたいだよね」

幼「なんだか厳かな気持ちにならない?」





27:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 23:38:23 ID:2kBrBQN2

男「…わかるよ」

男「気分いいよな。早起きしたかいはある」

幼「うん」

幼「…でもね、同じ明け方でも夏の夜明け前はまた雰囲気が違うの」

幼「夏はなんだかわくわくして、気持ちが高ぶるんだよ」

幼「これから新しいことが始まるんだぁってね」

幼「明るさが強いからかな。初めから気温高いし」

幼「私は両方好きだなぁ」ニコッ

男「いいよな、夜明け前って時間は」ニコッ
男「こないだ初日の出見てからますますそう思ったよ」

幼「きれいだったよね」





28:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/21(月) 23:55:13 ID:2kBrBQN2

幼「私、毎年男と見てるけどいつもきれいだなって思うよ」

幼「ただ日の出を眺めてるだけなのに楽しいんだよね」

幼「…きっと男といるからかな」

幼「すてきな時間を楽しく過ごせるのは、誰かといるときだよね」

幼「今だって男といるから、私すごく楽しいよ」

幼「いつもいろいろ付き合ってくれてありがと、男」ニコッ

男「……」





29:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/22(火) 00:17:04 ID:2kBrBQN2

男「お礼なんてこっちが言いたいよ」

男「幼といると俺も楽しいからね」ニコッ

幼「…おとこぉ」ジワッ

幼「私、絶対男のためにもっときれいになるもん」

幼「見ててね」

男「もうきれいだし、可愛いよ」ニコッ

幼「…ふぇ」カァッ

幼「/////」

幼「…あぅ、あぅ…」アセアセ

幼「……」プシュー

幼「」

男「…幼、幼?」

男「おーい、どうした?大丈夫かぁ?」





34:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/23(水) 00:07:53 ID:2kBrBQN2

幼「……」ピタッ

男「おーい、幼!」

男「おーさーな!!」

男(…やばい、うっかり口が滑った…本音が…)

男(後で気まずくならなきゃいいけど…)

幼「…う」

男「ん?」

幼「うううぅ~~~っ!!」ダッ

幼「/////~!!」ダダッ

男「おいっ!!待てよ!!」

男「…急に走り出して、そのまま居なくなってしまった…」

男「……」





35:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/23(水) 00:13:52 ID:2kBrBQN2

幼「…うぅ~っ!!」カァッ

幼「…思わず走り出しちゃった」

幼「急にあんなこと言うなんて…」タタッ

幼「…どんな顔すればいいかわかんないよぉ…」

幼「ぅぅ…おとこぉ…」





36: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 00:25:59 ID:2kBrBQN2

幼宅前

男「…おかえり、幼」ニコッ

幼「…ただいま」

男「急に走り出したから心配したんだぞ。まだ早い時間だし」

幼「…うん。ごめんね、男」

男「…いや、別にいいけど」

男「何かあったのか?」

男(…可愛いとか言ったせいだよっ!蒸し返すな、俺!)

幼「……」

男「……」

男(…なんか変な沈黙になったな)

男(…どうしよう)





37: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 00:34:34 ID:2kBrBQN2

パアアッ

男「…日の出かぁ」

男「初日の出じゃないけどきれいたよな…」

男「…特に冬のこの時期は」

幼「……」ギュッ

男(…手を握られた)

男「」ニコッ ギュッ

幼「/////」フルフル

男(…なんかいつもより一層可愛いな、幼)

男「ふふ」

幼「/////」ギュー





38: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 00:43:44 ID:2kBrBQN2

……

幼「ねぇ、男、ヨーグルト食べない?」

男「いいよ、おいしそうだね」

男「…でも、なんでいきなりヨーグルトなの?」





39: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 01:04:27 ID:2kBrBQN2

幼「ヨーグルトなら背を伸ばすのと、ダイエット、両方効果がありそうだからだよ」

幼「まずカルシウムを採って、男の背を伸ばすんだよ」

幼「そしてビフィズス菌でお腹を整え、私も痩せるの」

幼「いいアイデアでしょ?」ニパッ

男「…ふむ」

幼「これから毎日の習慣にヨーグルト食べるの、していこうね」

幼「継続は力なりっ!!」ビシッ

男「うん、そうだな」

幼「さっ、食べよ」





40: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 01:12:56 ID:2kBrBQN2

男(…ぎこちない雰囲気はなくなった)

男(…よかった)

男(今はいつも通り、幼の部屋で過ごしている)





45: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 21:27:46 ID:2kBrBQN2

男(まぁ、俺の部屋で過ごすことも多いけど)

男(とにかく、1日基本2人っきりだから、気まずくなると困る)

男(…まだ心の準備もできていないし)





46: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 23:33:09 ID:2kBrBQN2

男「……」

幼「どうしたの?急に静かになっちゃって」

幼「ほら、ヨーグルト取って来たよ。食べよ」トン

男「うん」





47: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/23(水) 23:46:21 ID:2kBrBQN2

幼「プレーンヨーグルトだからね、ジャム入れて味付けしようね」

幼「ブルーベリーとイチゴのジャムがあったよ。選べるね♪」

幼「私はどっちにしようかな?」

幼「う~ん…」ウデグミ

幼「…うーん、うーん…」

幼「…むむむ…」

男「…ジャムにどんだけ悩むんだよ」

男「俺、ブルーベリーで。目にいいからな」

幼「むっ!なるほど…じゃ私、イチゴね」

男「そうか」

幼「…じゃあ、ジャムの瓶開けてと…」グイ

幼「…ん」グイグイ

幼「…開かない」





48:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/24(木) 00:00:40 ID:2kBrBQN2

男「…開けようか?」

幼「いい、頑張るっ!!」

幼「ん~っ」グイグイ
男「やっぱ、開けるよ。貸して」

幼「…まだまだっ、もう少しだもん!!」フンス

幼「む~」グイグイ

男「…負けず嫌いだなぁ、幼は」

男(…幼稚園年少組からの付き合いだけど、幼はいつもこんな感じ)

男(結構意地っ張りなんだよね。で、いつも一生懸命)

男(…そこが可愛いんだけど)

男「」ニコニコ

幼「/////」グイグイ





49: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/24(木) 00:19:08 ID:2kBrBQN2

幼「……」グイグイ

男「」ニコニコ
幼「微笑ましいかんじで見てないでよっ!!私は子供じゃない!!」

男「…貸してみ」グイッ

幼「あっ!?」

男「…フタを温めて…」ハァーハァー
男「…で、フタをタオルで包んで…」

男「ん」グイッ

男「…ほら開いた」パカッ
男「力任せだけじゃダメなんだよな」

幼「…うう、私が開けたかったのに」プクー

男(おっ、恒例のふくれっ面幼)
男(…可愛いな)クスッ

幼「…でも、ありがと」モジモジ

男(そして、もじもじテレモードな幼のお礼)
男(…こっちも可愛いね)

男「気にすんな」ポンポン

幼「」ニコッ





50: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/24(木) 21:53:40 ID:2kBrBQN2

幼「ヨーグルトにジャムをまぜまぜ~♪」クルクル

男「…まぜまぜ」カチャカチャ

男(…ちびっ子クッキングみたい…無邪気だな、幼)クスッ

幼「できたぁ!!」

男「できたな」

幼「…ん」パクッ

幼「イチゴヨーグルトおいし~」モグモグ

男「…ブルーベリーもうまいな」モグモグ
幼「ふっふっふ~」

幼「もうなんか健康になってきた気がするよ~」

男「はえーよ」





51: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/24(木) 23:58:40 ID:2kBrBQN2

幼「そんな気がしたんだもん」

幼「気持ちから入ってみるのもいいことだよ」ニコ

幼「効果が増すかもよ?」

男「かもな」

幼「きっとだよ」

幼「信じることが大切なの、なんでも…そうすればきっと思いは届く」

男「…ヨーグルトの効用からずいぶんロマンティックな話になったな」

幼「えへへ、大げさだね」

幼「…届いてほしいな…」ボソッ

幼「…これ、ジャムで作ったけどおいしいねぇ」

男「うん、いいな」

幼「」モグモグ

男「」モグモグ

幼「……」ジッ





52: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/25(金) 00:06:47 ID:2kBrBQN2

幼「…ねぇブルーベリー味おいしい?」

男「うん」

幼「少しわけてくれないかな?私のイチゴもあげるから」

男「いいよ」

男「…もう少し別の味食べるには作り過ぎたもんな」

男「…ダイエットには良くないかも…」

幼「」グイッ

男「!?」パクッ

男「……」





53: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/25(金) 00:17:12 ID:2kBrBQN2

男「…おさっ!?」

男(…幼のスプーンで食べさせられた)

男(これって あーん で間接キス…)

男「」カアアッ

幼「…おいしい、私の?」ニコッ

男「うん」

幼「じゃ、男のも、もらうね」

幼「」パクッ

男(俺のスプーンで…)

幼「おいしいね」ニコッ

男「/////」

男「…そう」





54: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/25(金) 00:21:29 ID:2kBrBQN2

男「……」モグモグ

男(…ヨーグルトの味がよくわかんなくなっちゃった)

幼「/////」モグモグ





55: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/25(金) 20:29:08 ID:2kBrBQN2

夕飯時 幼宅

男「…珍しいよな、幼が夕飯作るなんて」

男「いつもおばさんが作るか、俺んちで食べてくのに」

男「幼のご飯か…あまり食べたことないけど」

男「料理できるのかな…おばさん、上手いから平気だろうな」

男「…ヘンなの作られたら」

男「……」

男「…まぁ、それでも食べるけどさ」ニコッ





56: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/29(火) 00:00:37 ID:2kBrBQN2

幼「できたよー!」

男「おーう!」

男(…何にせよ、作ってくれたのは嬉しいな)

男(楽しみだ)ニコッ





57: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/29(火) 00:08:52 ID:2kBrBQN2

男「おおー!」

男「うまそうだな」

幼「えへへ、頑張ったんだよ」

幼「栄養のバランス考えて、カロリー調節して」

幼「太らず、成長できるように」

幼「一生懸命作りました」

幼「美味しく食べてね」ニコッ





58: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/29(火) 00:23:07 ID:2kBrBQN2

男「ありがとう、いただきます」

幼「めしあがれ」

幼「今日はふたりしかいないし、たくさん食べていいんだよ」

男「うん」

幼「で大きくなってね」

幼「高タンパク、低カロリーがテーマです」

男「このご飯、玄米ご飯かな?」

幼「そうだよ」

幼「でね、こっちが豆腐ハンバーグなの」

幼「スープは豆乳スープ」

幼「サラダは海藻とキノコ、青じそドレッシングがけ」

幼「このフライは中身はささみ肉で、揚げないで焼いて作ったんだよ」

幼「美味しくて、ヘルシーメニューなの」





59: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/29(火) 00:39:22 ID:2kBrBQN2

幼「ご飯にお魚ふりかけかけてね」

幼「ふりかけはミキサーで作ったんだよ」

男「へぇー、全部手が込んでるな」

男「」パクパク

男「うまいな、このハンバーグ。ご飯に合う」

男「フライはさっぱりした味で、食感がサクサクしてうまいな」

男「豆乳スープは味が深いや、具だくさんだし」

男「ふりかけも香ばしくておいしい」

男「幼、料理上手だな。ご飯また作ってほしいよ」





62: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/29(火) 18:19:43 ID:2kBrBQN2

幼「…えへへ、うん」

男「ふふ」

男「」モグモグ





63: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/29(火) 23:46:42 ID:2kBrBQN2

男「」モグモグ

幼「……」パクッ

男「……」





64: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/29(火) 23:59:55 ID:2kBrBQN2

男「…幼、あんまり食べてないな」

男「食欲ないのか?」

幼「…ううん、そんなことないよー」

幼「ただ、もうお腹がいっぱいになっちゃっただけだから、気にしないでー」

幼「」グー

幼「/////」

男「……」

幼「ち、ちがうっ…のっ…私、ホントにお腹いっぱいなのっ!」アセアセ

幼「だからね…そのっ…」

男「」サッ

幼「あっ…」

男「…食べなよ」

男「せっかく幼が作ってくれたの、一人で食べても寂しいからな」

幼「……」





65: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/30(水) 00:08:23 ID:2kBrBQN2

男「…無理すんなよ」

男「ダイエット、してるんだろ?」

男「幼は全然太ってなんかないよ」

男「俺はずっと見てたからわかるよ」

男「そのまんまでも平気だよ」

男「だからいっしょに食べよう?」

幼「…うん」

幼「」モグモグ

男「」ニコッ

男「」モグモグ

幼「……」モグモグ

幼「…私、全然だめだなぁ」ボソッ





67: ◆yR5m.gSJc.:2013/01/31(木) 00:05:44 ID:2kBrBQN2

翌日 通学路

男「…今日は天気がいいな」テクテク

幼「だねっ、気持ちいいもんね」テクテク

男「昨日の晩飯、うまかったな。ありがとう、幼」テクテク

幼「気に入ってもらえて良かったよ」ニコッ

男「今日の朝食も良かったぞ、またご飯作ってくれよな」

幼「うん、任せてっ!!」

幼「…料理、練習してて良かったぁ」ボソッ





68: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/01(金) 23:58:00 ID:2kBrBQN2

友「男ー!幼ちゃーん!」

男「友」

幼「友君」

友「やぁ、いつも通りの仲良しカップルだね。うらやましいかぎり」

幼「…まぁね…」

男「……」

友「あー、それにしても、月曜の朝はだるいよね…」

友「今週もクソかったるい一週間が始まるよ…ふぅ」

幼「友君、それ毎週言ってる」クスッ

男「友にやる気がないのはいつものことだよな」

友「…そんなことはないよ」

友「僕にだってやる気に満ち溢れた日ぐらいあるさ」

友「ただ、それが今日じゃないだけだよ」





72: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/02(土) 23:59:00 ID:2kBrBQN2

男「…じゃあ、いつ頑張るんだよ?」

友「…明日、かな」

友「明日から頑張る」

幼「それもいつも言ってるよね」クスッ
幼「だめだよ、毎日一生懸命やらなきゃ、なんでも」

男「幼は毎日努力してるもんな、色々」

男(ダイエットもな)

幼「うん、見ててくれる人がいるからね。いいとこ見せたいもん」

男「俺で良ければいつでも見守るよ」ニコッ

幼「…えへへっ、ありがと、男」

友「……」

友「…仕方ないんだよ。やる気を見せる相手がいないんだから、僕には…」
友「…幼ちゃんみたいな可愛い彼女がいたら、僕もやる気が出るんだけどな…」
友「まったく、男がうらやましいよ…」ハァ





73: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 00:04:51 ID:2kBrBQN2

友「僕もカップルになりたいや…」

男「……」

男「…カップルか…」

幼「……」





74: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 16:41:03 ID:2kBrBQN2

数カ月前 教室

モブ女A「ねぇ、幼さん、男君」

幼「なぁに?」

男「何?」

モブ女A「幼さんと男君は付き合ってるの?」

モブ女B「そうそう、気になってたんだよね。いつもいっしょにいるから」

モブ女A 「すごい仲良さそうだしね…どうなのかなって」

男・幼「……」

男「…俺達は…」

男(…残念ながら、まだ付き合ってはいないんだよな)チラッ

幼「……」カアアッ

男(…照れるなよ。答えにくくなるだろ)

男「……」カアアッ





75: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 16:52:35 ID:2kBrBQN2

モブ女B「二人とも顔真っ赤だね」クスッ

モブ女B「…やっぱり付き合ってるんだぁ。恥ずかしがらなくてもいいのに」

モブ女A「納得だね、お似合いだもん」

モブ女A・B「♪」ウンウン

男「……」

幼「/////」

男(…こりゃ広まっちゃうな)

男(どうしよう…)





76: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 18:51:34 ID:2kBrBQN2

……

友「男っ、とうとう幼ちゃんと付き合いだしたんだってな」

男「…ん、まぁ…その…」

友「水臭いな。なんで教えてくれないんだよ」
友「小学校からの付き合いなのにさ」

男「…いや、あのな…」

友「…やっとか…感慨深いな。長いこと見てきた僕としては…」
友「しっかし、うらやましいな~。幼ちゃんみたいな可愛い子と」

男「だから…」

友「僕も彼女が欲しいよ…そうすれば、灰色の毎日が虹色に…」ブツブツ

男「…聞いちゃいないな」

友「…だけど、最近リア充が増え過ぎて憎たらしいなっ!」
友「…リア充!マジで爆発しろっ!!」

男「……」





77: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 19:15:29 ID:2kBrBQN2

男(…その後、あっという間に噂は広まり…)

男(俺と幼は恋人同士ということになった)

男(俺達は噂を否定しなかった)

男(俺は否定することで、幼に好意が無いと思われたくなかったからだけど)

男(…幼はこのことをどう思っているのだろう…?)

男(…俺を好きでいてくれたならうれしいな…)

男(…俺も幼が好きだから…)





78: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 21:17:14 ID:2kBrBQN2

現在 学校 放課後

男「…ここは部室棟だな」

幼「こっちだよ」チョイチョイ

幼「ここだよ」

男「…この部屋は何の部屋なんだ?」
男「ここで何かするのか?」

幼「ここはトレーニングルームだよ」
幼「届け出れば、運動部以外の人も使っていいって」
幼「許可が下りたから、ここでトレーニングするよ」

幼「頑張ろうねっ、男」ニコッ

男「うん」
男(…相変わらず行動力あるな、幼)

男(…てかもう、ダイエットしか関係ないじゃん…)
男(…俺の身長は?)

幼「よーし!頑張るぞー!!」
幼「おーっ!!」

男「……」
男(…まぁ、付き合おうかな)





79: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 21:21:05 ID:2kBrBQN2

男(トレーニングも成長にはいいだろ)

幼「やるぞ~」フンス

男「……」ニコッ





80: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 21:45:29 ID:2kBrBQN2

……

幼「まずはダンベルでトレーニングだよっ」

男「基本だな」

幼「こんなふうに持ち上げて腕力を…」ググッ

幼「」コホン

幼「…持ち上げて腕力を」ググッ

幼「ぐぬぬ~っ!!」プルプル

男「…それ結構軽いヤツだぞ…持ち上がんないのか?」

幼「そんなことないよっ!!」

幼「これから本気だすのっ!!」

男「なんか友みたいなこと言ってる…」

幼「ふぬぬ~…」プルプル

男「…頑張る幼、可愛いな…」ボソッ





83: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 23:35:29 ID:2kBrBQN2

幼「ふぇ…ううぅ~」グイッ

幼「見てっ男っ!出来てるよ」グイグイッ

男「おおー、頑張ったな」

男「幼は偉いな~」ナデナデ

幼「えへへ~」

男「頑張り屋さんだ~」ナデナデ

幼「えへへ…ふふっ」

男「ふふふ」

男「…俺もダンベル使ってみるか」





84: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 23:49:44 ID:2kBrBQN2

男「…ふんっ…ふんっ」ググッ

男「ふん…ふん…」グイッ

男「ふぅ…腕だるい」

幼「…男もあんまり力ないんだね…わかってたけど」

男「ああ…情けないことにな…」

男(…俺も幼も体育苦手だからな)

男(こないだランニングした時はめっちゃゆっくりだったしな…)

男「…はぁ」

幼「……」

幼「…いいよ、それで」ニコッ

幼「なんでも二人で頑張ったほうが楽しいよ?」

幼「いっしょにトレーニング、いいじゃない」

幼「まずは基礎体力からつけよっ」

男「…うん、そうだな」ニコッ





85: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/03(日) 23:57:39 ID:2kBrBQN2

幼「…それにしても…」クスッ

男「…どうした、幼?」

幼「私たち、体力無いところまで似てるなんてね」





88: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/04(月) 20:53:58 ID:2kBrBQN2

男「…何だよ、それ?」

幼「…いやね、私たちって共通点多いよねって」

男「…そうかな?」

男「例えばどんなところだ?」

幼「うん…」

幼「好きな食べ物とか似てるよね」

幼「私も男も甘党だし」

男「そうだな」

幼「ケーキとか好きなの同じだし。男もモンブラン好きだよね?」

男「うん。あとチョコケーキとか、な」

幼「私もチョコも好き。好みが似てると、いっしょに食べれていいよね」

男「まぁな」





89: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/04(月) 21:15:59 ID:2kBrBQN2

幼「…ケーキといえば、去年のクリスマスケーキおいしかったねぇ」

男「デパ地下のやつだからな」
幼「小さいけど可愛いケーキだったよねぇ…宝石箱みたいで」

幼「男、センスいいよね、あのケーキ選ぶなんて」
男「…いや、幼が好きそうだなって…」

男「…可愛いケーキだから、幼のイメージに合うかなって…」
幼「えへへっ、私の好み、ドストライクだったよ。ありがと」
幼「男は私の好みまでよく知ってるもんね」ニコッ

男「…まぁな」カアアッ

幼「…ふふ」

幼「私の部屋で二人でパーティーしたんだよね」
男「パーティーというか、二人で飲み食いしただけだよ」

幼「パーティーなのっ!」プクー

90: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/04(月) 21:28:53 ID:2kBrBQN2

幼「楽しいんだからパーティーだよっ。たとえ2人っきりでもねっ」プンプン

男「わかったよ、俺も楽しかったし」

幼「わかればよろしい」

幼「…2人っきりなのが大事なんだけどね」ボソッ

幼「今年もやろうねっ!」

男「もちろん!」

幼「今年のクリスマスも楽しみ♪」

幼「クリスマスや初日の出もだけど、年末年始ずっといっしょだったね」

男「…毎年そうじゃん、小さい頃からさ」

幼「まぁね」





91: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/04(月) 21:48:20 ID:2kBrBQN2

幼「でも、その当たり前がいいんだよねぇ」

幼「落ち着くし、安心するからね」

幼「冬もお正月も男とふたりでのんびり…」

幼「…だからかっ!?」

男「!」ビクッ

幼「そののんびりがいけないんだぁー!!」

幼「それで太っちゃったんだよ!!」

幼「こんなゆっくりしてる場合じゃないよっ!!」

幼「すぐにトレーニング再開しなきゃ」

男「うん…そうだな…」

男(やっと目的を思い出したか…)

幼「…うぅー、なんで話が脱線したのぅ…」

幼「男と話してると楽しくて、どんどん話題が膨らんじゃうよぉ…」

男「……」





93: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 00:00:21 ID:2kBrBQN2

男「次は何をする?」

幼「…そうだね」

幼「あっ…」

幼「これかっこよくない?」チョイチョイ

男「…ベンチプレス…だったっけ」

男「…おい、それはキツ過ぎ…」

幼「♪」

幼「」ググッ

幼「…きゃっ!」

男「おわっ!幼!?」





94: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 00:22:15 ID:2kBrBQN2

幼「…ふぇっ、おとこぉ、たすけてぇー」アセアセ

男「待ってろ、今行くっ!!」

幼「ふぁ…おもいよぉ」ジタバタ

男「よし!」グイッ

男「…やばっ、重っ!?」ガクン

男「…くぅっ」ググッ

幼「おとこぉ…」

男「…すぐ、助けるからな」ニコッ

男「…ぐっ」

男(…へんな体勢だから力が入らない…まずい)ヨロッ

幼「おとこー!!」

幼「…男、ムリしちゃだめだよぅ」

幼「私のために傷つかないで…」

幼「…私、もういいから」

幼「男、逃げて」ニコッ





95: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 00:33:50 ID:2kBrBQN2

男「…大…丈夫だ」

男「幼を見捨てたりしないよ…」

男「俺が…絶対、なんとかするから…」

男「…安心しろよ」ニコッ

幼「おとこぉ…」ジワッ

男「うおおぉぉ!!!」ググッ

幼「頑張って…男…」





96: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 00:39:41 ID:2kBrBQN2

廊下

運動部員1「…あいつら、ベンチプレスでなにしてんだろ…?」

運動部員2「さぁ?…なんか必死だけど…」

運動部員3「バカップルの考えることはよくわからんな…」
……

男・幼「」(必死)





99: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 17:33:54 ID:2kBrBQN2

……

幼「…ふぅ、重かったぁ」

男「……」ハァ

幼「…なんかヘンなテンションになっちゃって恥ずかしいね…」

男「…ああ、まったく…なんでこんなことでマジに…」

男「…俺たち、妙なところで盛り上がっちゃうからな」

幼「確かに」クスッ

幼「昔からそんなだもんね、私たち」

幼「…ねぇ、覚えてる、男?」





100: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 17:43:44 ID:2kBrBQN2

男「うん?」

幼「幼稚園のころ、かくれんぼしたときのこと…」

男「…あれか」

……






101: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 17:53:00 ID:2kBrBQN2

幼稚園時代 近所の山
モブ「見つかったー」

モブ鬼「よし、これで幼以外見つけたぞー!」

男「…始まってすぐ見つかっちゃったな」

モブ鬼「幼もすぐ見つけてやるからなっ!」

男「あいつ隠れるの上手いからな…」

男「…幼、頑張れ」





102: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 18:05:39 ID:2kBrBQN2

……

モブ鬼「ちくしょー!見つかんねー!」
モブ鬼「…どこだよー?」

男「…ここは隠れる所が多いからね…」

男「…上手にやってるな、幼」ニコッ

男「…頑張れよ、もう少しで終わりの時間だからな」

モブ鬼「もう一度…」





103: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 19:35:01 ID:2kBrBQN2

……

モブ鬼「…そろそろ終わりの時間だな」

モブ鬼「…悔しいなー。幼、見つかんなかったな」

男「…幼の勝ちかぁ」ニコッ

モブ「…幼ちゃんどこに隠れたんだろ?」

モブ2「ぜんぜん見つかんなかったね…」

モブ3「…じゃあ、もうおしまいかな」





104: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 20:39:27 ID:2kBrBQN2

夕方

男「テレビ面白いなー♪」

ジリリリリン

男母「…あら、電話」

男母「もしもし、幼ちゃんのお母さん」

男母「…はい、はい…えっ!」

男母「…えっ、幼ちゃんが帰ってないっ!?」

男「!?」ガタッ

男母「はい、うちにはいませんけど…」

男母「…遊びに行ってから、ずっと帰ってない…」

男母「心配ですね…暗いですし…じゃあ、私も」

男「……」

男「」ダッ

男母「…男、お母さん、今から出かけてくるね…」クルッ

男母「…あれ、男は?」





105: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 21:54:49 ID:2kBrBQN2

近所の山 斜面

幼「…ふぇ…うう、うぅ」グスッ

幼「…いたいよぉ」

幼「…暗くなっちゃったよぉ…」

幼(…隠れるとこ探して遠くまで来たら、転がって足ケガしちゃったぁ…)

幼「…こんな寂しいところじゃ、誰も見つけてくれないよぉ…」グスグス

幼「…パパ…ママ…男…」

幼「…おとこぉ」ジワッ

幼「…うっ…うぅ」





106: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 22:06:39 ID:2kBrBQN2

幼「……」グスグス

?「幼ー、幼ー!」

幼「…えっ?」

?「幼ー!!」

幼「…?」キョロキョロ

?「…いた」


107: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 23:41:26 ID:2kBrBQN2

幼「…ふぇ…おとこ…」

男「…うん、そうだ」

男「探したよ。見つかって良かった」ニコッ
男「帰ろ?」

幼「…うん」ジワッ

幼「…よかったよぉ~、おとこぉ~」

幼「んー」ギユッ

男「ふふ」ナデナデ

幼「」ギュー

幼「…男、服ぼろぼろ…」

幼「…汚れて、あちこちすり傷だらけ…」

幼「私のために…」

幼「…ごめんね…ごめんね。大変だったよね…」グスグス

男「…気にすんな」ナデナデ

幼「ありがと、おとこぉ…」





108: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/05(火) 23:50:33 ID:2kBrBQN2

(幼は男におんぶされている)

幼「……」グスグス

男「…もう泣き止めよ。泣いてちゃ苦しいじゃん?」

男「ティッシュでちーん、だよ。ほら」

幼「」チーン

男「よしよし」

幼「…ねぇ、男」

男「…うん?」

幼「私、重くない?おんぶするの辛くない?」





109: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 00:05:54 ID:2kBrBQN2

男「ぜんぜん重くないよ」

男「幼、足ケガしてるし、おんぶは仕方ないよ」

幼「でも男、つらそう…」

幼「…ごめんね、迷惑かけて」

男「辛くないよ。迷惑なんて思ってないし」

幼「…私、重いから」

幼「たいりょくそくてーのとき、DQNくんが私、たいじゅー重いって…」

幼「…重くてごめんなさい」グスッ

男「……」

男(幼はぜんぜん太ってない)

男(細いほうだよ…かわいいし)

男(…DQN、口悪いからな…あいつ、絶対許さない)





110: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 00:26:17 ID:2kBrBQN2

男(…そうか)

男(僕に力がなくて、おんぶでふらふらしてるから、幼が悲しむんだ…)

男(…強くなりたいな。あと、大きくなりたい)

男(…そうしたら、幼を守れるのに)

男(…好きな人くらいは守ってあげたいな)

男「」グッ

幼「…あとね、DQNくん、私をかわいくないって」

幼「…ごめんね、私がかわいかったら男もよかったよね」

幼「それだけじゃない…」





111: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 17:07:53 ID:2kBrBQN2

幼「私、いつもトロいから、男にめーわくかけてばっかりだよぉ…今だって…」

幼「…ごめんね、男」グスグス

男「……」

男「もう謝らないでよ」

男「僕は幼が泣いてるほうがかなしいよ」

男「…幼は笑ってるときが一番かわいいから」

男「…だから、笑ってよ」





112: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 17:25:55 ID:2kBrBQN2

男「…幼が笑顔でいられるように」

男「僕がかっこよくて強い男になって、幼をずっと守るから…」

男「泣かないで」

幼「…おとこぉ…」ジワッ

幼「」ギュー

男「ふふ」ナデナデ

男「…幼はすごくかわいいんだから、大丈夫だよ…重くなんかないし」ニコッ

男(…たぶん軽いんだよな…僕が力もちじゃないだけで)

男(おんぶくらいでよろよろしてちゃだめだ)

幼「…ん」ギューッ

男(…強くなりたいなー)ナデナデ

男(…強い男って大きいよね。大きくならなきゃ…)

男「」グッ





113: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 17:57:42 ID:2kBrBQN2

……

現在

幼「…そのあと私をおんぶしたまま、家まで連れてってくれたんだよね」

男「…懐かしい話だな」

幼「私、かくれんぼするたんび、全力でムキになって隠れるから」

幼「時々迷子になっちゃったけど」

幼「そのたびに男が見つけてくれたよね」

男「…うん」

幼「…いつもすっごい必死で探してくれたよね」

幼「それでふたりで迷子になっちゃうこともあったけど…」

幼「そういうときも、私はぜんぜん怖くなかったんだぁ」

男「…なんで?」

幼「ふふっ…なんでかな」ニコッ





114: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 22:01:28 ID:2kBrBQN2

男「なんでだよ、教えてよ」

幼「ひみつだよっ」ニコッ

男「……」

男(…唇に指をあてて、ひみつだよ、する幼、かわええ)

幼「…あっ、部屋用の鉄棒があるよ~、使ってみようかな?」

幼「…男が絶対に見つけてくれるからだもん」ボソッ





115: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 23:27:58 ID:2kBrBQN2

……

男「鉄棒か…ぶら下がると身長が伸びるなんて聞いたから、昔はしょっちゅうぶら下がってたわ」

男「…よっと」プラーン

幼「…えへへ。そういえばそうだったね。男、よくいろんな運動してたよね」

幼「いきなり太極拳とか始めたときは、私もビックリしたよ」

男「体が鍛えられそうなことはけっこう試したよ」

男「他にも普通の筋トレ・ストレッチ以外に、エアロビとかもしてたけど…」

男「身長伸びるどころか、筋肉も体力もつかなかったよ…」

男「…ふぅ」





116: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 23:40:28 ID:2kBrBQN2

男「…そういや、俺が新しい運動始めると、必ず幼も付き合ってくれたよな」

幼「…えっ、うん、なんか楽しそうだし…」

男「…おかげで飽きやすい もやしっこの俺でも、楽しく運動できたんだぞ」

男「…まぁ、運動部には入れるほどじゃないけど、健康ではあるね」

男「やっぱりよかったよ」

幼「そう」





117: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/06(水) 23:52:51 ID:2kBrBQN2

男「…やっぱり、一人より二人が楽しいからな」ニコッ

幼「……」

幼「…私も楽しいよ。男と何かするの」

幼「…ううん、何もしなくてもいいの」

幼「男といられれば、それだけでいいの…」

幼「…男は」

幼「…男はどうかな?」

幼「…私といるだけでも楽しい?」

男「……」

男「…俺は…」





118: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/07(木) 00:07:08 ID:2kBrBQN2

ガラッ

運動部員A「次は筋トレだな」

運動部員B「そうだなー」

運動部員A「…ウホッ、お前いい筋肉してるよな。ええな」

運動部員B「おいおい、あんまりほめんなよ。照れるだろ…お前もステキだぜ」

男「……」

幼「……」

男「…帰ろっか」

幼「…うん、けっこうできたしね」

男「…だな」





121: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/07(木) 23:48:42 ID:2kBrBQN2

帰り道

幼「…なんか、体いたいー」

男「あはは、そうだな。俺も」

幼「男ー、帰ったらマッサージしてくれる?」

男「うん、いいよ」

幼「えへへ、男マッサージうまいから楽しみ~」

幼「すごく気持ちいいもんね」

男「そう言われると頑張らざるを得ないな」

幼「お返しに、あとで私も男にマッサージしてあげるからね」

男「それは嬉しいね」

友「お二人さんっ、今帰るところかい?」ヒョイ





122: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 00:02:59 ID:2kBrBQN2

男「おわっ!?友っ!!」

幼「友君!?」

友「…普通に声かけただけでそんなに驚かれるなんて」

友「君たちの視界には、僕ら他人はいないのかな?」

友「これだからバカップルは…」

友「…ところでさっきの会話はヤラシイ話かな?…気持ちいいとか言ってたけど」

幼「…ち、違うよぉ」カアアッ

男「なんですぐ下品な話にするんだよっ!!マッサージの話だよっ!!」

友「…それはエロいマッサージかい?」

幼「えろくないよっ!!普通のマッサージ!!」





123: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 00:22:52 ID:2kBrBQN2

男「友…」

友「…わかってるよ。冗談ね」

友「君たち仲良すぎてうらやましいから、ついいじりたくなっちゃって」

友「ごめん」ペコッ

幼「も~」

友「…でも君たち校内で有名なほど、仲良しカップルだけど」

友「ぶっちゃけ、恋人らしいことはしてるの?…いや下ネタじゃないよ」

友「デートとかプレゼントとか記念日とか」

友「仲を深めるようなこと、してる?」

男「…いや、とくには」

幼「……」シュン

男(…なし崩しで付き合ってることになったからな)





124: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 00:44:09 ID:2kBrBQN2

男(そういうこと、さっぱりだ)

男(ちゃんとしたいな。…デートとかカップルらしいこと)

男(…いや、告白が先かな)

男「……」

幼「……」

友「……」

友「実をいうと君らがカップルになっても、幼馴染同士のころと、あんまり変わってないように見えたから」

友「…いや、もとからとっても仲いいよ。でもね…」

友「急に恋人同士になって、戸惑ってるんじゃないかって、余計な気掛かりがしただけなんだ」

友「…僕も付き合い長いから、君たちには幸せになって欲しくてさ」

友「…大きなお世話だね。ごめん…」





125: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 17:32:42 ID:2kBrBQN2

友「…まぁ、カップルらしいイベントも、いるかなってことさ」

男「……」

幼「……」

友「…この辺で、じゃあね」

男「…じゃあな」

幼「友君、またね」





126: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 17:47:45 ID:2kBrBQN2

一週間後 男宅

男(…あれからも二人で色々トレーニングを続けてきたけど…)

男(ぶっちゃけ幼のダイエットがメインだね。…楽しいからいいけど)

男(…しかし、あの時友が言ってたことがずっと気になってる)

男(…友、案外しっかり見てるんだな)

男(…ケジメをつけなきゃダメだよな。…すくんでチャンスを逃してばっかりだけど…)

男(…ちゃんと幼に告白して付き合いたいな…)

男「はぁ…」

幼「男ー!!」





127: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 18:09:47 ID:2kBrBQN2

男「…おわっ!?」

幼「男っ!すごいよー!!やったよ!!」

幼「♪」ピョンピョン

男「…ふぅ、びっくりさせんなよ…」

男「…どうしたんだよ、幼?そんなにテンションあげて…」

幼「…あのねー、男」ニコッ

幼「私ね、体重へったんだよ~。やせたのっ」ニコニコ

男「おっ、そうか…よかったな」ニコッ

幼「えへへっ、いっしょによろこんでねっ、男」

男「よかった、よかった。よく頑張った、幼」ナデナデ

幼「えへへ~」スリスリ
男「…ふふ」





128: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 18:27:53 ID:2kBrBQN2

男「……」ナデナデ

幼「ん~♪」スリスリ

男(…こんなに喜んで…幼は可愛いなぁ、無邪気で)

男「」ニコッ

男「…でどのくらいやせたの?」

幼「うんっ…なんと1キロもだよ。頑張ったカイあったねっ」

男「…そっかぁ、すごいな…」

男(…もともと幼、痩せてるしな。減る体重なんかないだろ)

幼「」ニコニコ

男(…まぁ、この笑顔が見れるならなんでもいいよね)

男「」ニコッ





129: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 21:33:45 ID:2kBrBQN2

……

また一週間後 学校

男「…よし、そろそろ告白するぞ」
男「遅いけど、ようやく決心できた」
男「呼び出して、今日、学校の裏の桜の木の下で幼に告白する…」

男「一生懸命考えたロマンティックな告白…うまくいきますように…」
男「…よし」

幼「男っ」

男「幼」

幼「購買でお茶買ってきたよ。男飲もっ」サッ

男「ありがと」ニコッ

幼「あったかい紅茶、おいしいよね」
男「うん」
幼「ペットボトルもいいけど、ちゃんと淹れたお茶がおいしいよね」

男「そうだな、幼のお母さん、そういうのうまいんだよな」
幼「今度、お母さんの休みの日、いっしょに飲もうね」

男「うん」ニコッ

男「…なぁ、幼」





130: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 21:57:01 ID:2kBrBQN2

……

幼「…うん、いいよ」

幼「学校裏の桜の木だね」

男「…内緒で渡したいものがあってさ…頼むよ」

幼「うん♪」

幼「…なにくれるのかな…まさか…えへへ…」

幼「」フラッ

幼「…あれ?」

男「…どうした?」

幼「なんでもないよ。平気だよ」

男「…なんか幼、顔色よくないぞ」

男「…ダイエット、ムリしてないよな?」

幼「えへへっ、そんなことないよ?ぜんぜん元気っ!」

男「おい、幼…」





131: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/08(金) 23:59:43 ID:2kBrBQN2

モブ1「おっ、幼さんと男君、今日もラブラブじゃん」ハハ

モブ2「俺も可愛い彼女欲しーわー」ハハ

モブ3「幼ちゃん、可愛くて羨ましいな、男君」

モブ女3「2人とも幸せそうだね」ニコッ

男・幼「……」

幼「…なんか恥ずかしいな/////」

男「うん/////」

男(…普通に話してだけなんだけど)

友「…すっかり、噂のカップルだね」ヒョイ
幼「…ふわっ!?」

男「…友か、気配無く現れんなよ…」

友「…すまんね、どうも僕は気配を気づかれにくくて」





132: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 00:06:44 ID:2kBrBQN2

友「みんな、応援してるんだよ。二人を。微笑ましいからね」

幼「うん、わかってるよ」

男「ああ」





133: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 16:36:47 ID:2kBrBQN2

友「もちろん僕もね」ニコッ

友「…時々、砂糖吐きそうになるけど」

幼「あはは」

男「そんなつもりはないんだけど…」

友「…そろそろ、次の授業だね…支度しないと」

男「…友」

友「なんだい?」

男「昼休み、話したいことがあるんだけど。いいか?」

友「…わかった」

幼「?」

男「…校舎裏、な」





134: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 16:55:01 ID:2kBrBQN2

昼休み 校舎裏

友「…昼前の体育はだるいなぁ…ふぅ」

友「…じゃあ、今日、頑張るんだね?」

男「おう」

友「…ずいぶん時間かけちゃって」

友「もう、付き合ってるかと思ってたよ」

男「…そうだな」

男「…でも、やっと決心できたよ」

男「このところ、相談にのってくれてありがとう、友」

友「いいってことよ」

友「…がんばれ」ニコッ
男「うん」





135: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 19:09:03 ID:2kBrBQN2

友「…じゃあ昼ご飯にしようか」

男「ああ」

ブルブルブル

男「…お、メールだ」

男「……」

男「…!?」

友「どうした?」

男「」ダッ





136: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 20:49:17 ID:2kBrBQN2

……


幼「…ふぇ?」

男「…幼」

男「…目、覚めたか?」
幼「…男、あれ?」

幼「ここ、保健室?」

幼「…どうして?」

男「幼、体育の授業の後、倒れたんだよ。…クラスのみんなからメールで聞いた」
男「軽い貧血だって」
男「…体、平気か?」

幼「うん」ムク

男「起きなくていいぞ」

男「…ダイエット、また無茶したな?」

幼「……」

男「…なんでそんなにムリするんだよ。そのままでも平気だぞ」

幼「……」





137: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 20:59:39 ID:2kBrBQN2

幼「…へいきじゃないよぉ」ジワッ

幼「…わたしがちゃんと可愛くいないと、男のとなりにいられないよぉ」

男「…そんなこと…」

幼「…みんなに付き合ってるって言われて…わたし…男の彼女なのに…」グスグス

幼「だからっ…好きでいてもらえるように…がんばんなきゃ…」

幼「…なのに、また…体重戻っちゃって…」

幼「……」グスグス





138: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 21:15:55 ID:2kBrBQN2

男「…だから、無理したのか?」

幼「」コクン

幼「…ご飯抜いたりとか、運動増やしたりとか」

幼「…でもやっぱりだめだね、私…」

幼「…こんな風に男に心配までかけて…」

幼「……」

男「……」

男(…幼、いじらしいな…俺のためにこんなに頑張ってくれて…)

男(…嬉しいな)

男「」ニコッ

男「」ギュッ

幼「…!?」





139: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 21:38:40 ID:2kBrBQN2

幼「…はわっ/////」

男「…ありがとう、幼」ギュッ

男「俺のためにそんなに頑張ってくれて」
男「…幼は、俺のことちゃんと彼氏だと思っててくれたんだね」

幼「/////」コクン

男「…俺、きちんと告白もできてないのに」
男「だから今きちんと言うね」

男「…幼が大好きだ」
男「多分、最初に会ったときから」

男「ずっと見てきたから、どんな幼でも魅力的だって知ってるよ」

男「…だから、無理して変わろうとしないでほしい」

男「苦しんでる幼を見たくないよ」

男「そばにいてほっとするのは、ありのままの幼なんだから」





140: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 22:03:38 ID:2kBrBQN2

幼「…おとこぉ…」ジワッ

幼「だいすきっ」ギュッ

男「…俺もだよ」ナデナデ

幼「すきぃ…」ギュー

男「ふふっ」

幼「…えへへ」





141:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/09(土) 22:21:05 ID:ZeZMBLAM

素晴らしい





142:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/09(土) 23:36:50 ID:PKd/2eyM

まったくだ





143: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/09(土) 23:52:24 ID:2kBrBQN2

夕暮れ時

男「結構、遅くなっちゃったな」

幼「うん」ニコッ

幼「男のおんぶ♪」

幼「」ギュッ

男「まだ本調子じゃないからね。このまま連れていくよ」

幼「うん…えへへ」スリスリ

男「ふふっ」

男「…ごめんな、告白、裏庭の桜の木の下でやりたかったんだ」

幼「有名な告白スポットだもんね」

幼「…あそこで告白すると、ずっと幸せになれるんだよね?」

男「…そう」

幼「別にいいよっ」





144: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 00:03:05 ID:2kBrBQN2

幼「…謝らなきゃいけないのは私のほうだよ。男に心配かけて、待たせちゃって」

幼「…でもね、私はもうずっと、男と幸せになってるから」

幼「お願いするまでもないもんね」ニコッ

男「…そうだな」ニコッ





145: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 00:17:38 ID:2kBrBQN2

幼「…あったかい背中…懐かしい」ギュッ

幼「…こうしてると思い出すね…」

男「…かくれんぼしてて、迷子になったことか…」

幼「…うん」

幼「あの時と男は変わらないね…」

幼「ううん、ずっと素敵になったよ」

幼「…優しくて、あったかくて、いつも助けてくれて」

幼「そんな男といっしょにいたかったの…」

幼「…男にお似合いの女の子になりたかったの…あのころからずっと」





146: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 19:30:15 ID:2kBrBQN2

幼「だからずっと、きれいになろうって頑張ってたんだよ」

幼「男が運動するのに付き合ったり、他にもこっそり色々、ね」

幼「小さかったあのときから」

幼「男におんぶしてもらってたあの頃から」





147: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 19:58:08 ID:2kBrBQN2

幼「最近はね、男と恋人になれたから、もっと、もっと頑張ろうって思ったんだよ」

幼「でもやり過ぎて、心配かけちゃったね」

幼「ごめんなさい」

男「……」





148: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 20:12:05 ID:2kBrBQN2

男「そっか…」

男「…ふふっ」

幼「…どうしたの?」

男「…いや、俺達、似てるよなって」

男「…俺も幼に見合うように色々してたんだ…鍛えたり、栄養考えたり」

男「…マッチョにも高身長にもなれなかっけど」

男「…幼を守れるようになりたくてね」

男「…幼と同じように、あの頃からそう思ってた」

幼「…男」ジワッ

幼「…私は今のまんまの男がいいよ」

幼「そのままでも、とってもかっこいいもん」ニコッ

男「幼…」ニコッ





149: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 20:27:04 ID:2kBrBQN2

男「……」

幼「……」

男「…俺はたくましくなれたかな?幼を守れるくらい」

幼「なれてるよ、男、だぁいすき」ニコッ

幼「私は素敵になれたかな?男の隣にずっと居ていいくらい」

男「なれてるさ、ばっちり…好きだよ、幼っ」ニコッ

男「…ふふっ」

幼「…えへへっ」

男・幼「♪」ニコニコ

幼「……」

幼「…そうだ、男」

男「ん?」

幼「…私、前、男の身長が今くらいでちょうどいいって言ったよね…その理由、わかる?」

男「…いや、なんで?」





150: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 20:41:12 ID:2kBrBQN2

幼「…降りるよ」

男「えっ?」

幼「えいっ」ストッ

幼「」チュッ

男「なっ!?」

幼「……」

幼「…えへへ、男はちゅー、初めて?…私はもちろん初めてだよっ/////」

男「…ああ」コク

幼「そう、良かったぁ」ニコッ

幼「…こうやって、簡単にちゅーできるしねっ」

幼「…他にも、お話、するとき目線も合うし」

幼「ふふっ」

男「/////」

男「…ああ!!もうっ!!」ガバッ

幼「えっ!?なにっ!?」





151: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 21:00:20 ID:2kBrBQN2

幼「…お姫さまだっこ…」

男「鍛えたおかげさ」ニコッ

男「このまんま帰るよ、お姫さま?」

幼「/////」コクリ





152: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 21:16:56 ID:2kBrBQN2

男「」テクテク

幼「……」

幼「…ねぇ、男」
幼「…私、今度はムリなくきれいになるよ」

男「…俺もまだまだ、男らしくなれるように頑張るよ」

幼「今度は男のお嫁さんを目指してね」

男「幼と結婚できるようにね」

幼「……」
男「……」

幼「…えへへ」

男「…あはは」

幼「…私たち色々、そっくりだね」
男「うん、そっくりだ。相性ぴったり」

幼「そうだねっ」

幼「…ねぇ、男」

男「…うん」

幼「しあわせになろうねっ、ふたりで」





153: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 21:18:52 ID:2kBrBQN2

男「おうっ」


おしまい





154: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 21:21:42 ID:2kBrBQN2

長引いてしまいましたね
相変わらず甘ったるくて、やま・おちなしですが、読んでいただけたなら幸いです
ありがとうございました





155: ◆yR5m.gSJc.:2013/02/10(日) 21:35:47 ID:2kBrBQN2

おまけ

男「…しかし、幼」
男「軽いなー」

幼「…私、重くないの?」
男「…うん、軽すぎるくらい」

男「…これなら、デート中ずっと、お姫さまだっこできるな」
幼「…デートしてくれるの?」

男「もちっ!今度の休みな」

男「これからふたりで話して決めような」

幼「うんっ」

幼「…でも、お姫さまだっこはダメだよ、恥ずかしいもん…今は仕方ないけど」

男「わかった、わかった♪」

幼「…ぜったいわかってないー」

幼「…まぁ、それでもいいかな」

幼「ふふっ」

おしまい





156:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/10(日) 22:00:03 ID:DEkZHab2


よかったよ





157:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/10(日) 22:21:28 ID:11O9hHNg

乙です
超良かった!





158:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/02/10(日) 23:08:43 ID:2eQQC1e2

甘くて甘くて大変よろしいかと。
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損切り