1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:17:05 ID:MSmndlRj0
食蜂「……同室? 私と御坂さんがぁ?」
御坂「そうよ。今更、何を言ってるのよ。顔を洗って、目を覚ましなさい」
食蜂「……そうさせてもらうわぁ」
>洗面所
食蜂(おかしいわぁ。確か私は一人部屋だったハズよぉ)
食蜂(なのに朝起きると、御坂さんがいて、私を起こしに来た)
食蜂(学園都市最高の精神系能力者の私が操れない御坂さんを、誰かが操っているとは考えにくいわよねぇ)
食蜂(少し様子を見たほうがいいかしらぁ)
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:18:00 ID:MSmndlRj0
食蜂(……御坂さんが、パジャマから制服に着替えているわぁ)
食蜂(ちょっとだけ悪戯をしちゃうゾ☆)
>食蜂はベッドに置かれている短パンを、御坂が手を伸ばす前に取り上げた
御坂「――ちょっと、人の短パンを取らないでよ」
食蜂「たまには短パンを穿かない日があってもいいと思うのぉ」
御坂「――常盤台のスカート。短いから、動くと見えちゃうからイヤよ。分かったら食蜂、早く返してよ」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:18:35 ID:MSmndlRj0
食蜂(――おかしいわぁ。御坂さんなら、ここでいつもビリビリしてくると思ったのに、してこないわねぇ)
食蜂(同室と言う事になっているからかしらぁ?)
食蜂「いつものようにビリビリはしてこないのねぇ」
御坂「ビリビリ? なによそれ」
食蜂「……なにって、御坂さんは電気使いでしょう?」
御坂「あのね、食蜂。ゲームや漫画にラノベじゃないんだから、電気使いなんているわけないでしょう?」
食蜂「え……?」
御坂「――ちょっと大丈夫? 今日のあんた、おかしいわよ? 」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:19:11 ID:MSmndlRj0
食蜂「――だ、大丈夫よぉ」
御坂「ならさっさと短パンを返しなさいよ」
>食蜂は御坂に短パンを返した。
御坂「それじゃ、先に行くけど遅刻はしないでよ。アンタが遅刻したら私まで怒られるんだから」
食蜂「――分かってる、わぁ」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:21:59 ID:MSmndlRj0
食蜂(御坂さんにからかわれたのかしらぁ)
食蜂(でもぉ、御坂さんがそんな嘘をつく理由はないわよねぇ)
食蜂(……何かイヤな予感しかしないわぁ。ちょっとパソコンで調べてみようかしらぁ)
……
…………
………………
食蜂「ど、どういうことぉ」
食蜂「学園都市が超能力のない、ただの普通にある都市って事になってるわぁ――」
>震える手で部屋にあるリモコンを取り、窓から外を歩く人へ向けてボタンを押す
>何の変化もなかった
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:25:08 ID:MSmndlRj0
食蜂(わ、私の『心理掌握』も使えなくなってるわぁ)
食蜂(――違うわねぇ。御坂さんの反応を見る限り、初めから無かったと見るべきかしらぁ)
食蜂(……って事は、誰の心も読めないってことぉ)
ゾック
食蜂(冗談じゃないわよぉ。今更、普通の生活なんて遅れる訳ないわぁ)
食蜂(……)
>自分の携帯と思われるのを取り、御坂へ「体調が優れないので部屋で休む」とメールを送った
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:33:29 ID:MSmndlRj0
御坂「う~ん」
佐天「あっ、御坂さーん。何をしてるんですか?」
御坂「佐天さんに初春さん。食蜂のヤツが気分が悪いようだから、何か買って帰ろうと思ってね」
初春「食蜂さんがですか? 珍しいですね」
御坂「そうね。今朝、ちょっとおかしかったのよね。ビリビリとか、電気使いとか、言っちゃてたし」
初春「はぁ、あの食蜂さんが。ちょっと熱があるのかもしれませんね」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:39:14 ID:MSmndlRj0
佐天「あ、もしかして、別世界の食蜂さんが憑依したのかもしれませんよ!」
初春「――佐天さん。また、三流ゴシップ誌か、ネットの情報ですか?」
御坂「そんな事ありえる訳ないじゃない。超能力も、魔法も、幽霊も、魔術師も。全ては空想上のモノなんだから」
佐天「もぅ、二人共、夢がありませんよ。もしかしたら、があるかもしれないじゃないですか!」
御坂「もし、超能力者とか魔術師が実際にいたら、とんでもなく傍迷惑な世界になってるわよ」
初春「そうですよ。きっと科学と魔術が戦争したりするかもしれませんよ?」
佐天「――初春って物騒なことを言うね。意外と共存できたりするかもよ」
>三人は雑談に花を咲かせた。
>御坂は、食蜂の好きそうな物を買い、寮へと帰った
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:48:49 ID:MSmndlRj0
御坂「食蜂ー、大丈夫?」
食蜂「……」
御坂「ちょっと大丈夫? 朝の時よりも、ちょっと顔色が悪いわよ」
食蜂「……大丈夫。と、思うわぁ」
御坂「熱は」
>御坂は自分のオデコと食蜂のオデコを引っ付けた
食蜂「ふぇ?」
御坂「ないようね。――どうせ何も食べてないでしょう? とりあえず、お粥でいいかしら?」
食蜂「……」
御坂「ちょっと食蜂。聞いてる?」
食蜂「き、聞いてるわぁ。お粥で構わないわぁ」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 04:58:50 ID:MSmndlRj0
>御坂が作ったお粥を食べた。
>かなり美味しく、弱った精神が少し回復した気がする
食蜂「ご馳走までしたぁ」
御坂「食欲があるなら、一晩ユックリと寝たら、明日には登校できるかもね」
食蜂「――……」ビクッ
御坂「ちょ、ちょっと大丈夫! そんなに震えて」
食蜂「だ……だいじょうぶよぉ」
御坂「そう? 心配事があるなら、ちゃんと相談してよ。アンタは私のルームメイトで、親友なんだから」
食蜂「――…………」コク
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 05:10:14 ID:MSmndlRj0
>バスルーム
食蜂(……これが、元いた世界で白井さんを虜にした、御坂さんの魅力なのかしらぁ)
食蜂(元いた世界じゃあ、絶対に体験できない経験よねぇ)
食蜂(あの御坂さんが、私の事を、純粋に親友なんて呼んでくれることなんてぇ……)
食蜂(――……御坂さんと仲良くできるなら、この世界も悪く無いと思えるけどぉ)
食蜂(それ以外がダメなのよねぇ。誰の考えも読めないのに外に出るなんて、怖くて、恐ろしくて、とても無理よぉ)
食蜂(試しに寮の外に出ようとしたけどぉ、誰の考えも読めないのが、どうしようもなくダメで吐きかけたのよねぇ)
食蜂(……本当に笑っちゃうわぁ。能力がない私ってこんなにもダメダメなのねぇ)
御坂「食蜂、入るわよ」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 05:22:34 ID:MSmndlRj0
食蜂「な、なんで御坂さんが入ってくるのよぉ」
御坂「なんでって、いつも一緒に入らないと、文句を言ってくるのは食蜂の方でしょ」
御坂「……って食蜂、アンタ泣いてたの?」
食蜂「――え?」
御坂「目。赤いわよ」
食蜂「ちょっとシャンプーの泡が、目に入っただけよぉ。な、泣いてなんて、泣いて、なんて、ない……わぁ」
御坂「……」
>御坂は食蜂を後ろから優しく抱いた
御坂「食蜂。さっきも言ったけど、アンタと私の親友よ」
御坂「そりゃあね。私はただの女子中学生。出来る事は限られてる。でも、ね。親友の涙ぐらいは、止めたいと思ってる」
御坂「勿論、無理に話せなんて言わない。――……ただ、食蜂が話したいって時に言ってくれたらいいから」
御坂「その時に、私ができる事なら、協力を惜しまないからね。」
>そっと御坂は食蜂から離れる
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/23 05:48:03 ID:MSmndlRj0
>御坂はバスルームから出ようとする
食蜂「み、御坂さん」
御坂「ん?」
食蜂「――そのぉ、あ、ありが、とう」
御坂「……食蜂から「ありがとう」なんて聞くの、久しぶりね」
御坂「あんまり長風呂して逆上せないでよ」
食蜂「分かってるわぁ」
食蜂(どうしてかしらぁ。こっちの世界の御坂さんを、悲しませると、胸のあたりが痛むのよねぇ)
食蜂(――柄じゃないけどぉ、この世界の御坂さんのためにも、明日から、ちょっと、がんばってみることにするわぁ)
終わり……?
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