1: ◆Tina2b6i.2 2013/08/06 23:13:49 ID:hb0e8rnq0
-大室家、リビング-
櫻子「雨かー…」
櫻子「雨かよー…」
花子「櫻子うるさいし」
櫻子「だって雨じゃん!」
花子「知らんし」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:17:05 ID:hb0e8rnq0
櫻子「はぁー、やだなー…」
花子「だったら家から出なきゃいいし」
櫻子「なんだとー!」
花子「なんで怒るし…」
撫子「櫻子」
櫻子「あ、ねーちゃん」
撫子「あんまりさ、その…」
櫻子「わーかってるって」
撫子「ならいいんだけど」
花子「?」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:23:38 ID:hb0e8rnq0
撫子「…私ちょっと買い物に行ってくるから」
櫻子(…!)
花子「でも雨降ってるし、明日にした方が…」
櫻子「私も行く!」
花子「はっ?」
撫子「ん、じゃあ行こっか」
櫻子「おー!」
花子「……」
花子「花子も一緒に行くし」
櫻子「花子は留守番だからだめだ!」
花子「意味わからんし!」
撫子「……」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:29:07 ID:hb0e8rnq0
撫子「…花子、雨降ってるし転ぶと危ないから、留守番お願い出来る?」
花子「えっ…」
花子「……わかったし…」
撫子「ごめんね」
花子「…うん」
撫子「じゃあ、行ってくる」
花子「…行ってらっしゃい」
櫻子「行ってきまーす」
ガチャ
バタン
花子「……」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:31:26 ID:hb0e8rnq0
―
花子「はぁ…」
花子(撫子お姉ちゃん、多分嘘ついてたし…)
花子(いつもだったらいいよって言ってくれるのに…)
花子(なんで櫻子だけ…)
花子(……)
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:34:28 ID:hb0e8rnq0
花子(もしかして花子、撫子お姉ちゃんを怒らせちゃったかな…)
花子(…いや、でも怒るような事した覚えとかはないし)
花子(怒らせるなら花子より櫻子の方だし…)
花子(昨日だってバット持ってきて怒られてたし)
花子(…なのになんで櫻子だけなんだろ…)
花子「…ぐすっ」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:37:29 ID:hb0e8rnq0
―
ガチャ
櫻子「たっだいまー!」
撫子「ただいま」
花子「おかえりだし」
撫子「ごめん、少し遅くなった」
花子「どこ行ってたの?」
撫子「あー、ちょっと…ね」
花子「そう…」
櫻子「ねーちゃん腹減ったー」
撫子「はいはい、櫻子これ持ってっといて」
櫻子「わかった」
撫子「じゃあ、私夕食の用意するから」
櫻子「んー」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:40:23 ID:hb0e8rnq0
花子「…櫻子、それ何だし」
櫻子「こ、これは…えっとー…」
櫻子「……」
花子「……」
櫻子「……」ダッ
花子「あっ! 待てし!」ダッ
櫻子(まだこれを見せる訳には…!)
花子「何で逃げるし!」
櫻子「花子が追っかけてくるからだろ!」
花子「櫻子が逃げるから追ってるんだし!」
櫻子「くっ!」
ガチャ
バタン
カチッ
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:42:24 ID:hb0e8rnq0
花子「ちょっ、櫻子! ここは撫子お姉ちゃんの部屋だし!」
花子「勝手に入ったら怒られるし!」
ドンドン
花子「開けろし!」
花子「……」
花子「…もう知らないし!」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:44:31 ID:hb0e8rnq0
―
-リビング-
花子「ごちそうさまだし」
櫻子「ごちそーさまー!」
撫子「ごちそうさま」
花子「よいしょっ…」
撫子「花子、食器は私が片付けておくから、お風呂入ってていいよ」
花子「わ、わかったし…」
撫子「うん」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:49:49 ID:hb0e8rnq0
―
花子(なんか撫子お姉ちゃん、様子が変だったし…)
花子(…ちょっと牛乳飲んでからお風呂入ろっと…)スタスタ
櫻子「…ねーちゃん、花子行ったよ」
花子(…?)
撫子「じゃあ食器はお母さんに任して、私の部屋行くよ」
櫻子「おっけー」
花子(えっ…)
櫻子「…あれっ、花子?」
撫子「なっ!?」
花子(!)サッ
櫻子「…気のせいだったか…」
撫子「驚かすなよ…」
櫻子「ごめんごめん」
花子(……)
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:52:51 ID:hb0e8rnq0
―
-お風呂-
花子(撫子お姉ちゃん、櫻子と何か話してたし…)ゴシゴシ
花子(花子には内緒で…)
花子(…花子は邪魔なのかな)
花子(花子のこと、嫌いになっちゃったのかな…)
花子「…ぐすっ」
花子(…泣いてないし)
花子(シャンプーが目に入っただけだし…)
花子(……)
花子「…あっ」
花子「これボディソープだったし…」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:54:36 ID:hb0e8rnq0
―
-撫子の部屋、前-
花子「……」
撫子『朝……』
櫻子『…ぐらい…?』
花子(まだ二人で話してるし…)
花子「…はぁ…」トボトボ
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/06 23:58:34 ID:hb0e8rnq0
―
-花子の部屋-
花子「……」カキカキ
花子(…これで今日の分の絵日記は書き終わったし)
花子(そろそろ寝よっと…)
花子(……)
花子(…やっぱり、花子に何か原因があるのかな…)
花子(だから撫子お姉ちゃんと櫻子は花子を仲間外れに…)
花子(仲間外れに…)
花子「…うぅ…ぐすっ…」
花子「…寂しいよぉ…えぐっ…」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:02:02 ID:ysRdqBlz0
―
-翌日-
ピピピピ…
花子「ん…」
花子「…もう7時だし…」
花子(……)
花子「…よしっ」
花子(今日は撫子お姉ちゃんに、ちゃんと理由を聞いてみるし!)タッ
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:05:11 ID:ysRdqBlz0
―
花子(……)スタスタ
花子(あれ…? リビングから声がするし…)
花子「撫子お姉ちゃん?」
パパパン!
花子「わッ!?」ビクッ
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:09:57 ID:ysRdqBlz0
撫子「誕生日おめでとう、花子」
櫻子「おめでとー、花子!」
向日葵「おめでとう、花子ちゃん」
楓「花子お姉ちゃん、お誕生日おめでとうなの!」
花子「えっ? えっ?」
花子「…!」
花子「もしかして…これって…」
撫子「うん、花子の誕生日パーティーだよ」
撫子「ひま子と楓にも来てもらったんだ」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:15:21 ID:ysRdqBlz0
櫻子「実は昨日から準備してたんだぞー!」
楓「楓もお手伝いしたんだよっ」
花子「そう…だったんだ…ぐすっ…」
向日葵「花子ちゃん!?」
櫻子「な、なんで泣くんだよ!」
花子「だってっ…昨日から、撫子お姉ちゃんと櫻子が…花子を…ひっく…仲間外れにしてると思って…」
花子「だ、だから…花子のことが…嫌いに…えぐっ…なったって…」
撫子「花子…」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:21:20 ID:ysRdqBlz0
撫子「…ごめんね…寂しい思い、させちゃったね」
花子「うぅ…」
撫子「…花子は私の大切な妹」
撫子「だから、絶対に嫌いになる事なんてないよ」
花子「…うぇーん!」ギュッ
撫子「……」ナデナデ
櫻子「早くケーキ食べよう! ケーキ!」
向日葵「…櫻子、雰囲気ぶち壊しですわ…」
楓「ぶちこわしー…」
櫻子「うっ…だって早く食べたいもん!」
撫子「はいはい…じゃあケーキ食べようか、花子」
花子「…うんっ」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:25:16 ID:ysRdqBlz0
―
花子「…もぐしもぐし」
櫻子「どう?」
花子「おいしいし」
櫻子「だろーっ!」ドヤァ
向日葵「櫻子はつまみ食いしかしてなかったじゃないですの…」
撫子「まだ楓の方が手伝ってくれてたよ」
楓「がんばったのー」
櫻子「私だってイチゴ乗せるぐらいしたし…」モグモグ
櫻子「うめぇ!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:29:51 ID:ysRdqBlz0
撫子「…そうだ、花子」
撫子「…はいこれ、誕生日プレゼント」
花子「シール…しかもこんなにいっぱいだし!」
撫子「この前集めてたでしょ? 気に入ってもらえたらいいんだけど…」
花子「ありがとう、撫子お姉ちゃん! 大切にするし!」
櫻子「私からはこれだー! どーん!」
花子「わっ、かわいいし!」
櫻子「ふふん、これはネコの抱き枕だぞっ」
向日葵「私は本をプレゼントですわ!」
楓「楓は貝がらでネックレスを作ったの!」
花子「こんなにたくさんのプレゼント…」
撫子「みんな、それぐらい花子のことが大好きなんだよ」
花子「えへへ…」
花子「花子も、みんなが大好きだし!」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/07 00:36:02 ID:ysRdqBlz0
―
-夜、花子の部屋-
花子「……」カキカキ
花子「よしっ、書けたし!」
花子(ケーキもおいしかったし、プレゼントもたくさん貰ったし…)
花子(今日は幸せな一日だったし!)
花子「…ふわぁー…」
花子(…そろそろ寝るし)
―
花子(……)ギュッ
花子(…櫻子に貰ったネコの抱き枕)
花子(柔らかくて、なんか心地いいし…)
花子「…おやすみだし」
終わり
- 関連記事
-